山陽染工株式会社(広島県)
今回のそ~だったのかンパニーは、染色業界に革命を起こし続ける広島県の「山陽染工」が登場!90年前、手作業でしかできなかった藍染めを国内で初めて機械化に成功。大量生産を可能にし、染色業界に革命を起こしたカンパニーが、90年の時を経て、新たな革命を起こしたと言う。それは「抜いて染める」世界初の技術だった!「あースゴイ!」と八嶋が感心した作業の舞台裏を大公開します。プリントでも、織りでもなく、染めで繊細なグラデーション柄を生み出すカンパニーの染色加工。「その技術はどうやって生まれたの?」と八嶋は興味津々。しかし、その技術は、なんと失敗から生まれたものだった!?その失敗とは一体?他にはない技術で、繊維の街、福山を盛り上げようと奮闘するカンパニーの挑戦に迫ります。
大正14年創業の染色カンパニー、山陽染工。創業以来、備後絣の染色を行ってきました。当時は自然由来の染料で染めた鮮やかなブルーが特徴の「藍染め」と呼ばれる染色方法でした。しかし現在カンパニーが行っているのは「藍染め」ではなく藍と同じ成分をもつ化学染料のインディゴを使った「インディゴ染め」と呼ばれる染色方法。そんなカンパニーが90年の時を経て、新たな染色技術を開発したんです。それは「段落ち抜染」と呼ばれるもの。大正時代から続いている「抜染」という技術を進化させたものなんです。当時は青い生地から白一色に抜く技術しかありませんでした。しかし薬品の濃度を変えることによって色の濃さを変え、青く染めた生地から繊細な柄を描き出すことが可能になったのです。
カンパニーがある広島県福山市は古くから「繊維の町」として有名でした。
しかし繊維類の出荷額は1990年代をピークに徐々に減少。近年は安価な海外製品に市場を奪われているんです。この状況を打破するためにカンパニーはある取り組みを始めました。それは「段落ち抜染」を広めること。この技術を知ってもらうことで福山の繊維産業を盛り上げようと考えたのです。そこでその生地を使ったある商品づくりを行うことにしました。その商品とは…着物!カンパニーが着物を選んだのは段落ち抜染だからこそ描ける繊細な柄が他の柄と比べても見劣りしないと考えたからです。販売を開始するとたちまち話題に。若者からお年寄りまで幅広い層に愛される商品になりました。地域の技術を融合させることで繊維の町、福山を盛り上げる!これからどんな商品が生まれるのか楽しみです。