2024.02.27(火)  千里中央駅(大阪府)


 


大阪府豊中市の千里中央駅。


北大阪急行電鉄・南北線
(以下、北急線)

大阪モノレール・本線が乗り入れます。


高度経済成長期に作られた千里ニュータウンの事実上の中心駅で、

駅舎は駅ビル的な立ち位置である「せんちゅうパル」と一体化しています。

 


北急線のホームは地下駅ですが、

改札階まで吹き抜けとなっている独特の構造です。


何とも言えない浮遊感が味わえる不思議なスポットとなっています。

 


もともとは1970年の大阪万博の人員輸送手段として造られた北急線。


開業までは紆余曲折あったものの、

万博来場者の大量輸送の結果、その開催期間中の収入で建設費を償還できたということで、

いまでも低廉な初乗り運賃(おとな100円)が設定されています。

 


さて、北急線は

大都市・大阪の大動脈である大阪メトロ御堂筋線と一体運用されているため、

列車の行き先として「千里中央」を見た経験のある方も多いかと思います。


「なんばや梅田といった大阪都心部から新大阪へ向かうために乗るのは

 千里中央行きか新大阪行き。中津行きは新大阪まで行かないのでガックリ」



・・・という、中川家さんが広めた鉄道ギャグの定番(?)ネタがありますが、それも今は昔。

一時期に比べて中津行きが大幅に削減され、新大阪まで行く列車が増えました。

新幹線利用者からすると、うれしい変化ですね。

 

中央なのか?北なのか?


さて、そうして長らく「大動脈の終着駅」としての

地位を守ってきた千里中央駅ですが、

この春、状況が一変することになりました。

 


北急線の延伸です。


千里中央駅から箕面萱野(みのお かやの)駅までの2.5キロが、

来たる3月23日に開業します。


定時性が高く、大阪都心まで一本でつながる北急線が

交通量の多い大阪・北摂(ほくせつ)エリアで伸びることには

大きな意義がありますね。


途中には箕面船場阪大前(みのおせんば はんだいまえ)駅も設けられ

大学生にとっても便利になります。


(大阪大学出身の梶谷アナが「私の在学中に延伸していれば・・・」と嘆いていました)
 


これに伴い、途中駅となる千里中央止まりの列車は

どれほど残るのだろうかと話題になっていましたが、


なんと、延伸開業後、定期運行される列車からは

「千里中央行き」が消滅することが明らかになりました。


いままで日常の光景だった・・・

 


こういった表示が、もう見られなくなるのですね。


現時点では(延伸まであと1か月しかないのですが)、寂しいというよりも

まだあまり現実味が沸かない、というのが個人的な感想です。

 

(御堂筋線の駅構内では、案内板の更新がすでに行われていました)


終着駅という立ち位置ではなくなりますが、

伊丹空港へも、新大阪へも、

大阪を代表するビジネス街/繁華街である

「キタ」・「ミナミ」へも一本で行けるという

府内屈指の好立地が揺らぐことはありません。

 


箕面萱野方面へ続くピカピカの鉄路。

あとは1か月後の延伸開業を待つばかりですね。


ますます便利になる北急線と、

新たなスタートを切る千里中央駅の未来に

大いに注目していきたいと思います。