2025.02.28(金)  志布志駅(鹿児島県)


鹿児島県志布志市の志布志駅。


カープのキャンプ地への交通手段としても活躍するJR日南線の

鹿児島県側の終着駅です。


開業は1925年(大正14年)の3月30日とのことで、

まもなく100周年を迎えます。

 


現在のホームは1面1線(1面のホームの片側のみに線路)という、

鉄道駅としてはこれ以上ない簡素な構造です。


「現在の」という注釈が付くのには意味があります。

かつての志布志駅は日南線に加え、志布志線、大隅線(おおすみせん)と

合わせて3つの路線が乗り入れていた、

今とは比べ物にならない規模感を誇ったターミナル駅だったのです。

 


かつての広大な駅の敷地は

かなりの部分がほかの用途に転用されているとのこと。


それでも、草生した側線を見ていると、

確かにここにたくさんの車両が留まっていたのだろうと想像できます。

 


現在の駅舎は、志布志線と大隅線が廃止され、

日南線のみがやってくるようになってから建てられたものだそうです。


ところでこの駅、その住所がとても印象に残ります。


『鹿児島県志布志市志布志町志布志』

この文章を書きながらも、私、ちょっとだけ脳みそが混乱しております。


個性的な住所となっていることはもちろん、当地の皆様もご存じのことでして・・・

 


むしろ積極的にPRの材料にしているのがまた、面白いところです。


列車の折り返しまで時間がありましたので、

10分ほど歩いて市役所まで行ってみました。

 


「これを見に来た!」と叫びたくなる看板です。


なるほど、志布志という名にはとても高貴なエピソードがあるのですね。

私、こうした地名の由来や謂(いわ)れを知るとうれしくなる人間です。

 


駅に戻りました。


志布志駅を含む日南線の末端区間は利用者が少なく、

鉄路が存続できるか否か、極めて不透明な状況が続いています。


具体的に申し上げれば、

カープのキャンプ地最寄りの油津(あぶらつ)駅より奥、鹿児島県に向かう区間です。

 


海岸線を走る区間も多い日南線は、車窓に大変恵まれた路線。


私もできうる限り、乗りに行きたいと願っています。