#15 おしゃべりアメリカ人in熊野筆
今回の行きたがリーノさんはアメリカ人ジョン。美術大学で水彩画を学んだ経験をもつジョンが今回行きたい場所は筆の里「熊野」。
そんなジョンと添乗員柴田を乗せて行きたがリーノ号が向かったのは明治33年創業のイ方古堂(ほうこどう)。お店に入ってまず二人の目に飛び込んできたのは、およそ2mはある大きな筆!店内には他にも大小様々な筆がずらり!筆好きのジョンは次々と手に取り、その書き味を想像!中でもジョンが「この筆見て!」と興奮したのが、色鮮やかな穂先をした一本の筆。実はこれ、クジャクの羽根で出来た筆!特別に試し書きをさせてもらったジョンの感想は…
「…めっちゃ書きづらい!」
荒い書きあがりが味のこの筆を使いこなすのはなかなか難しいようでした!
更に、工房で職人の熟練した技を見せていただいた二人は、この筆を実際に使っている人に会いに行こう!といことに。そこで教えていただいたのが「熊野第二小学校にいる絵手紙の先生」。
というわけで、二人は熊野第二小学校へ!
さすが筆の里だけあり、学校の廊下にはずらりと筆で描かれた絵手紙が。熊野市内の小学校では、1年生から書道の時間を設けるなど、小さな頃から筆に親しんでいるのだとか。
二人が先生を探すべく職員室に向かうと…「6年生に絵手紙大賞をとった子がいます。」
え!?先生は小学生!?
ならば先生を探そう!ということで、休み時間の校庭で先生探し!
あっという間に子どもたちに囲まれた二人が絵手紙の先生・田村真奈花ちゃんを探していると、周りの子に連れられて少し照れながら真奈花ちゃん登場!ぜひとも真奈花先生に絵手紙を教えてもらいたい!と二人は放課後に絵手紙教室を開いてもらうことに!
そして放課後、真奈花ちゃんは海外に単身赴任をしているお父さんに、ジョンはふるさとアメリカに住むお母さんに向けて絵手紙を。真奈花先生によれば、普通の書道とは違い、絵手紙を書くときには筆の先を持ち、力を抜いて書くと気持ちが表われて味のある絵手紙になるそう!
書き方を教えてもらったジョンは早速思いを筆に込めます!お母さんへの感謝の気持ちと色とりどりの花の絵を描いたジョン。真奈花先生も「色が混ざってにじんでいるところが、味があっていい!」と絶賛!一方、真奈花ちゃんもお父さんへ、似顔絵と「ありがとう」という気持ちを書いた絵手紙が完成。さすがは大賞をとった腕前!優しいお父さんの人柄が溢れる作品となりました。
後日、スタッフがジョンを訪ねると・・・
絵手紙を受け取ったお母さんと電話で話す事ができて、
『絵手紙をもらってとても驚いたけど嬉しかった。ジョンは私のいとしい息子。』お母さんはとても喜んでくれたそう。
熊野で作られた筆で込めたジョンの愛はちゃんとアメリカのお母さんの元まで届いたようです。