#33 日本の再利用を学ぶ
前回に引き続き、行きたがリーノさんはケニア人のエリック。今日は手に特製のパチンコを持って、行きたがリーノ号に乗って来ました。畑の作物を食べる動物を攻撃するときにケニアで使う道具で、タイヤのチューブや木の枝などでできています。このように、ケニアでは再利用しているものがたくさんあるんですって。そこで、日本にはどんな再利用があるのか気になったエリックは、今回日本の再利用を学ぶことに!
行きたがリーノ号が向かったのは庄原市総領町。
ここで、エコストーブとかいてある看板を見つけました。近くの家を訪ねると、和田さんという男性に会うことができました。さっそくエコストーブを見せてもらいます。エコストーブとは、廃品のペール缶とステンレスの煙突を使って作ったストーブで、和田さんが手作りされたものでした。枝や竹、割り箸などが燃料になります。ペール缶を再利用したり、燃料が自然のものだったり、それだからエコストーブっていう名前なんですね!温かいうえに煙も少なく安全なストーブです。
普段どのようにペール缶を集めているのか、和田さんについて行き教えてもらうことにしました。着いたのは近所のガソリンスタンド。ここで二人もペール缶を頂きました。そのペール缶を頭に乗せ、バランスを取りながら歩くエリック。すごいけど手で持って運んだほうが早くない?と柴田にツッコまれちゃいましたが、さすがですね。ガソリンスタンドで頂けることを二人は知ることができました。
和田さんの家に帰るとエリックがサッカーボールを作ってくれました。材料はいらなくなったビニール袋とヒモ。子どもの頃に作ったものを再現してくれました。
この後、外に出てサッカーボールを蹴ってみました。すると、蹴ったと同時にエリックの履いていたサンダルが田んぼへ飛んでいってしまいます。蹴る勢いがよかったんでしょうね。
そんなエリック、おなかが空いちゃったのよと和田さんに話します。
優しい和田さんは、総領町の特産品のこんにゃくを作っている農家さんを教えてくれました。二人はこんにゃくを作っている竹廣さんを訪ねて行きました。竹廣さん、すぐにこんにゃく芋を見せてくれました。ケニアにはないためこんにゃく芋を初めて見たエリックは、こんな石みたいな芋がどうやってこんにゃくになっていくのか不思議に思います。そんなエリックを竹廣さんは作業場に案内してくれました。そして潰したこんにゃくをこねて丸めていく作業を体験させてもらいました。丸めたこんにゃくは大きな窯で茹でていきます。
そして、できあがったこんにゃくを和田さんの家に持って帰り、エコストーブを使って料理をしました。エコストーブは火口に五徳を置けばコンロのようになり、調理器具としても使えるんです。その上にフライパンを乗せ、こんにゃくをソテーします。ストーブの火力でしっかりと火の通ったこんにゃくステーキに、醤油とバターで味付けをして完成です。エリックは柔らかくておいしいと満足そうでした。いろんな素晴らしい技を地元の人々に伝えながら、このように再利用する文化を大切にしていきたいです、と今回日本の再利用する暮らしを体験して感じたエリックでした。