#37 オイシイ伝統料理が食べたい
前回の引き続き、行きたがリーノさんはタイからきたびーむちゃん。日本の伝統料理が食べたいと、行きたがリーノ号に乗ってきてくれました。
到着した場所は島根県の東部にある雲南市。車を降りると魚が焼けるいいにおい。匂いにつられて少し歩いていくとサバを焼いている鮮魚店がありました。それもサバを丸ごと串にさして焼いているんです。昔、海で獲れた魚を山間部まで生のまま運べなかったため、腐らず運べるようにとこの地域で一度焼いて運んでいたそうです。このことから、焼きサバが伝統になっていったのだとか。さっそくびーむちゃん、焼きたてのサバをいただきました。ふわふわでおいしいと本当においしそうに食べていました。そして、この地域では昔からサメも食べられていて、ちょうどこの日もお店にサメが売られていたのでお刺身で頂くことができました。びーむちゃんはまだ美味しい物が食べたいと、鮮魚店のご主人に聞いてみたところ、駅に行けば何かあるのではということで最寄りの木次駅に向かいます。
駅員さんに列車に乗っていくと亀嵩駅に美味しい物が食べられると教えてもらい、列車に乗ることにしました。里山風景をのんびりと楽しむことおよそ1時間。二人を乗せた列車は亀嵩駅に到着です。列車を降り、駅舎の中を歩いているとお店のような場所が。中に入ってみるとテーブルとイスがいくつか並べられてあり、奥には厨房が見えます。聞いてみると、なんとここは出雲そばが食べられるお店だったんです。駅長さんをしながらそばをうっているみたいです。皮ごと製粉するため色が黒く香り高いのが特徴の出雲そば、今日は特別にそば打ちを体験させてもらいましたよ。初めてのそば打ちを駅長さんにやさしく教えてもらい上手に完成しました。出雲そばは江戸時代から伝わる伝統料理なんですが、実はその食べ方にも伝統があるんです。伝統的な食べ方をする割子そばは、器が三つに分かれていてそれぞれの器にそれぞれそばがはいっています。まずは、一皿目の器にそばのだしをかけます。そして一皿目を食べ終わるとそこに残っただしを二皿目にもたして食べます。三皿目もその繰り返しです。次のそばにかけるだしは前にかけたそばの残りのだしをかけて食べるというのが出雲伝統の食べ方なんです。びーむちゃんはこの伝統的な食べ方で自分がうったそばをおいしそうに食べました。自分でうったんだからまたおいしいはずですよと駅長さんも嬉しそうでした。美味しいそばを食べた後はそば湯でほっと一息。するとここで珍しいサービスをしているということで、駅長さんについてホームへあがりました。列車が来ると駅長さんは列車に乗っているお客さんにそばが入ったそば弁当を渡していたんです。そば弁当の注文があったお客さんに列車に乗りながらそばを楽しんでもらえるように亀嵩駅で弁当を持って列車が来るのを待っているんです。列車でのんびりとそばを楽しむのもいいですね。
さて、行きたがリーノ号は次なる伝統料理を求めてさらに山奥へと向かいます。到着した場所は、天然記念物の大イチョウが有名な島根県仁多郡にある、金言寺。仁多米作りが盛んで、美味しいもち米も作られている地域です。歩いていくと、人だかりができて賑やかな雰囲気で何か作業をされている人たちを発見しました。今日は仁多米でお餅をついているのでよかったら餅つきをしてみますかと声をかけてもらい、びーむちゃんも餅つきを体験です。お餅はつきたてが一番!あんもち、きなこもち、そしてこの地域のお雑煮もいただきました。醤油のすまし汁に岩のりがたくさん入った出雲のお雑煮です。お餅も日本の伝統料理。初めて食べた日本のお餅にびーむちゃん大満足でした。
今回伝統料理が食べたいとやってきてくれたびーむちゃん、楽しかったよと感想を言ってくれました。