#67 新鮮な生魚が食べたい
前回に引き続き、行きたがリーノさんはケニア人のサムエルさん。今生魚を食べることにハマっているというサムエルさんは、今までに見た事もない新鮮すぎる日本の生魚を食べたい!と行きたがリーノ号に乗ってきてくれました。
そんな二人のために行きたがリーノ号が連れて行ってくれたのは安芸灘大橋を渡った先にある呉市の下蒲刈島。車から降り、港を歩いていると桟橋で仕事をされている漁師さんたちを発見。近くに行ってみるとカゴの中にシラスがいっぱい入っていました!正式にはカタクチイワシの稚魚で県内では、塩茹でし乾燥させたチリメンジャコという形で親しまれています。そしてここで作業中の皆さんは、地元の水産会社、もみじ水産の漁師さんでした。シラスの生食にトコトンこだわっています。そこでサムエルさんが、新鮮な魚が食べたい!と伝えると、なんと社長は快くOKしてくれたんです。しかし、今から出る漁の手伝いをする、というのが条件。早速二人はシラス漁に同行させてもらう事になりました!もちろんサムエルさん、日本の海での漁業はこれが初体験です。ちなみにケニアでは川や湖などの淡水漁業が主流なんだそうです。沖合のポイントには既に2隻の船が待機していました。シラス漁は、3隻から4隻の船で行う漁法で先導する船が、魚群探知機でシラスの群れを探し、それを後方に控える網を張った2隻の船が捕まえてクレーン付きの船で引き上げていくという流れになっています。まずは、シラスを捕まえた網の引き揚げ作業から。網の端と端をクレーンにつけ、シラスをいけすにいれていきます。サムエルさんは大量のシラスにテンションが上がりっぱなし!今度は水揚げしたシラスを氷でしめていきます!この氷で冷やす作業が生食においてはとても重要なポイントなんです。氷を入れた後は、すぐに出荷できるよう、箱詰めをしていきます。揺れる船の上での作業も笑顔で丁寧にこなしたサムエルさん。ここで社長から、食べていいよ!と嬉しすぎるお言葉!生まれて初めて、生きたままの魚を食べるサムエルさんは、そのあまりの美味しさに、口いっぱいにソラスをほおばり大興奮です!美味しくいただいた後は最後までしっかりとお手伝い。そして船の上での作業を終えると社長から、さらなる指示が。水揚げされたシラスは、鮮度が落ちないように迅速かつ丁寧に加工場や市場へと運びます。ここからは加工場で仕事をされていた社長の奥様のお手伝いです。シラス以外の魚などが混じっていないか、確かな目と緻密な作業が求められる異物チェックをします。サムエルさん、見事にタツノオトシゴを発見!そして、無事に加工場でもしっかり手伝いをすることができました。
そんなサムエルさんに、なんと奥様が生シラスを使った簡単絶品料理を披露してくれることになりました!ごはん、刻みのり、大葉を丼にいれ、その上にシラスをたっぷりのせて、卵黄を乗せた、シラス丼。表面をこんがりキツネ色に揚げたシラスのかき揚げ。生のシラスを入れた器に味噌汁を注ぐだけでできあがる生シラスたっぷりの味噌汁。最後は洋風に、生シラスをバケットにのせてトーストした生シラスバケット。合計4品をサムエルさんと一緒に作っていただきました。どれもおいしそう!仕事を終えて帰ってきた社長とも合流し、みんなで試食です!テーブルの上はシラス料理でいっぱい、贅沢~!皆で仲良く試食をし、サムエルさんはお礼にケニアのお茶を作ってくれました。
念願の新鮮すぎる生魚をたくさん食べることができました!