#72 ベネズエラ人 ウナギを食らう!
今回の行きたがリーノさんはベネズエラ出身の、マメさんことマイコルメディナさん。母国のベネズエラから7年前にやって来たマメさんは、現在デザイナーとして活躍中です。日本語の形が大好きで、手掛けるデザインにも漢字を取り入れているんです。そんなマメさんは、今回やりたい事を筆で書いてきてくれました。見せてもらうと立派な「鰻」という文字が。うなぎが好きでうなぎを食べたいとのこと。ということで、行きたがリーノさんの希望を叶えてくれる行きたがリーノ号は広島市内の住宅街に到着。
2人がやって来たのは、店頭販売や卸売りをしているうなぎ専門店「くすのき」。お店の中ではご主人がうなぎをちょうどさばいているところでした。そしてご主人は、マメさんがうなぎに興味があるということを知り、さばく体験をさせてくれました。当然、生きているうなぎを触るのは初めて。ヌルヌルして掴むことすらできません。うなぎをまともに掴めるようになるまでは毎日触っても、およそ1年はかかるんだとか…。さらに、「串打ち3年、割き8年焼きは一生」と例えられるくらい、さばき方には特別な技術が必要なんです。さばくことは難しくてできませんでしたが、ご主人が秘伝のタレで焼いたうなぎの蒲焼きを二人に用意してくれました。と、ここでマメさん、うなぎは頭と尻尾はどちらのほうがおいしいのか気になり、ご主人に聞いてみると、
最も美味しい部分とされるのは尻尾付近なんだそうです。体の中でもっともよく動く尻尾付近は身と脂のバランスが絶妙なんだそうですよ。マメさんも、柴田も味の違いを確かめながらあっという間に完食しちゃいました!マメさん、もっとうなぎに興味を持ちはじめたので、ご主人に川漁師さんを紹介してもらい、漁を体験させてもらうことにしました。
川に行くと、すでに川に入って作業をされていた、天然うなぎを知り尽くした富永さんに出会うことができました。50年以上ものキャリアを持つ川漁師さんです。早速名人と共に、人生初のうなぎ漁に挑戦!うなぎの習性を利用した漁、まず使う仕掛けは返しのついた筒と複数の針が付いたものの二種類あります。川岸付近にエサを入れた筒を仕掛け、流れの緩やかな場所にミミズを付けた針仕掛けを設置します。暗い場所や餌につられた天然うなぎが捕獲できるという漁法なんです。筒や針を見てみると、さすが名人!見事に天然うなぎが獲れていました!ナマズやスッポンまで見ることができました。
そして、獲れたうなぎはマメさんの為に名人冨永さんが調理してくれることに!マメさんは、名人の下ごしらえのお手伝いをしましたよ。名人の料理は、骨も肝も含むうなぎ全部を使うんです。まずは、うなぎを炭の上に豪快に乗せ、身にしっかり火が通った所で、天然うなぎの白焼きが完成。わさび醤油に漬けて頂きます!骨と肝は、うなぎのタレを付けながら香ばしくじっくり焼いていき、そのまま食べられる肝焼きと骨せんべいに。普段食べることがないので貴重です。三品目は、蒲焼きをアレンジしたメニュー。ウナギの蒲焼きをキュウリの酢の物と合えるだけ!美味しい上に、かさ増しにもなる、うざくの完成!最後に、煮立たせためんつゆの中にささがきにしたゴボウ、うなぎを入れ卵でとじた卵とじができあがりました。「うまいうまい」と、どのメニューもマメさんを幸せにしてくれました。自然の豊かさと、そこで育ったうなぎの味を知ってますますうなぎが好きになったマメさんでした。