#104 アメリカ人が漢字で命名!
今回の行きたがリーノさんは、アメリカミネソタ州出身、ジョーダンマイケルランゲンさん。2014年に英語教師として来日してから広島が大のお気に入り。現在は翻訳家として働いています。そんなジョーダンさん、今とっても漢字に興味があるそうです。好きになったきっかけが母国のアメリカで見た、漢字のTシャツ。街でよく見かける、形のかっこいい漢字や意味のある漢字がプリントされているものです。ちなみにジョーダンさんは「雪」という漢字が一番のお気に入りなんだそうですよ。ということで、今回は街で漢字探し!ジョーダンという名前に当てはまる漢字を、柴田さんと二人で探します。そして、その漢字を、今大注目の書道家さんに書いていただきます。まずは、その書道家さんのいるアトリエへ…迎えてくれたのは、広島が誇る女流書道家、翠蘭先生。彼女を一躍有名にしたのが、若者に大人気の男性ボーカルグループ、湘南乃風のロゴ。デビュー前の彼らが彼女の書を見て一目惚れし、メジャーデビューの際に、ロゴデザインをお願いしたんだとか。さらに、飲食店の看板デザインや力強い書体を用いた表札を手掛けるなど、書の持つ力で圧倒的な存在感を示しています。さらにアトリエには、先生の書いた名前をグローブに刺しゅうした、前田健太投手のグローブも。彼もまた、翠蘭先生の大ファンなんです。その他にも多くのアスリートから支持されています。そんな力強い翠蘭先生の筆使いを目の前で拝見しました。ジョーダンさんの名前もアルファベットで書いてもらいました。ジョーダンさんも先生に教えていただきながら本格的な書道を体験しました。先生への挨拶も終わったところで、いよいよ街に出て漢字探し!漢字が決まったら、先生が素敵な命名書を制作してくれます。漢字探しは広島市の中心部で。漢字検定2級保持者の柴田さんが相談役となって、まずはジョーダンの「ジョー」から見つけていきます。広島城の城、薬局で見つけた錠、情報の情…さらに柴田さんは街行く女性をヒントに嬢、という漢字も思いつきました。そして最終的にジョーダンさんが気に入ったのは「情」。英語で言うとfeeling。心の動きや気持ちを表します。それでは続いて、「ダン」に当てはまる漢字を探してみましょう。火や熱などの暑さとは違い、程よく心地よい温もりを表す優しい漢字の暖。男は殿方や息子。女性ではない柴田さんやジョーダンさんを表す漢字です。会話の様子を表す談や、決断の断。たくさん見つけて選ぶのに迷った結果、温もりを表す「暖」に決定しました!「情暖」は、気持ちが暖かい人になれますように、との願いを込めて選んだ漢字です。ジョーダンさんらしい、素敵な名前に決まりましたね。それでは人生初の命名書を書いてもらいに、再び翠蘭先生の元へ。決まったばかりの名前、早速先生に書いていただきました。先生の集中は周りにいる皆にも伝わり、一瞬にして書かれる先生の筆先からは目が離せません。大きな色紙に書いていただき、最後にジョーダンさんが直筆でサインを書き入れ、ついに完成。情にあふれ、優しく暖かい男、ジョーダン。美術品のように美しく素敵な書が、ここに誕生です。
貴重な体験に、勉強。ジョーダンさんの良い思い出になりました。