2000年6月度 TSS番組審議会報告
とき:2000年6月20日(火)午前11時から
ところ:TSS本社3階会議室
議題
- フジテレビ制作「世界ゴッタ煮偉人伝」(金・夜8時)について
- デジタル化を前にソフト制作力の強化、4月改編をめぐって
審議に先立ち、事務局から5月度の視聴者対応状況を報告。件数は736件と多くなった。
特に広島東洋カープの全面協力で制作している津田恒美投手の人生を描くヒューマンドラマ「最後のストライク・炎のストッパー 津田恒美・愛と死を見つめた直球人生」(7/28夜9:02フジ系全国ネット)のエキストラ募集の問い合わせが358件と大半を占めた。
そして、番組の審議に入った。
(1)フジテレビ制作「世界ゴッタ煮偉人伝」について
- 知識欲を満足させる番組だ。
- 歴史から偉人の生き方学ぶことは大切だ。
- タイトルのとおりゴッタ煮だ。
- テーマ設定が雑然としている。
- 出演者の役割分担がわかりにくい。
- 石坂浩二氏が独断で決めている印象を受ける。
まず、企画を担当しているフジテレビ編成部の遠藤龍之介副部長からこの番組の企画意図の説明を行った。フジテレビが得意としていないジャンルのバラエティにあえて挑戦した。偉人たちの歴史の裏側の人間くさい一面を引き出して、現代に役立つ情報バラエティをめざした企画である。ひきつづき、フジテレビ編成部の金井卓也氏から詳しい説明を行った。バラエティが定着するまで時間がかかる。このような皆さんの感想を参考にさせていただきながら、手直しをしている。こじつけより歴史を正面からとらえるようにし、スポットを当てる人物も3人から2人に減らし、テーマの統一感を出すよう改善してきている。今後、人物だけでなくモノや事件にも広げたいと、委員の感想や疑問について意見交換を行った。
(2)デジタル化を前にソフト制作力の強化、4月改編をめぐって
フジテレビ編成部の遠藤副部長から、フジテレビ4月改編の概要を説明。・系列間競争からメディア間競争の時代へ変貌するまさに戦略の改編である。ソフトづくりの体制づくりや既存ソフトの有効活用、また、ソフトのマルチウィンドリリース、そして外部からの荒波にさらされる時代である。そして、長期的に安定したマルチタイプのバラエティへの挑戦であった。という発言を中心に「ローカル局が作る時代になり採算がとれるのか?」「ローカル制作の番組をネットに編成してほしい。」「視聴率と制作費はリンクしない。」など、活発な意見交換を行った。
出席者は以下の通り。
岸田俊輔(委員長)上野淳次、竹内晴雄(副委員長)、上野千歳、蔵本順子、仁田一郎、中村隆公、
大野徹、原口倫子、飯塚浩彦(順不同敬称略)