2001年3月度 TSS番組審議会報告
とき:2001年3月13日(火)午前11時から
ところ:テレビ新広島会議室
議題
- 自社制作番組「白銀伝説!熱血夢紀行~日本のウイスキーの父・竹鶴政孝に捧ぐ~」について
- 放送界の自律能力の向上について
審議に先立ち田井仲生・取締役編成制作局長から自社制作の新番組「サタ・スポ情報局」「ZAP」など4月番組改編について説明した。また事務局から2月の視聴者対応として487件が寄せられたことなどを報告した。
(1)自社制作番組「白銀伝説!熱血夢紀行~日本のウイスキーの父・竹鶴政孝に捧ぐ~」について
- 日本におけるウイスキーの歴史を改めて感じさせられた。
- スポンサード(ニッカウイスキー)の番組だがCMと番組本編のつながりが自然で違和感がなかった。
- 照英(主演)と竹鶴のそれぞれのストーリーがうまく綾なされていた。
- タイトルと内容はミスマッチではなかったか。照英の部分はとってつけた感じ。
- 竹鶴の歴史をやるならもっとゆかりの人を出すなどして欲しかった。
- 照英の感動ぶりや一生懸命さがなぜなのかわからなかった。彼が竹鶴の何にどう感動しているのかがわからなかった。
- 照英なのか竹鶴なのかテーマのポイントがはっきりしていなかった。
- 竹鶴やリタ夫人の軌跡をもっと紹介して欲しかった。
制作を担当した川上伸一プロデューサーは「竹鶴政孝を紹介した番組は過去に何局かが制作しているが、そうしたなかで斬新な切り口を試みた」と制作意図を述べた。
(2)放送界の自律能力の向上について
- マスコミが外からの圧力で過度な「自律」に向かうのは問題がある。自然に生まれる「自浄」がより大事ではないか。
- マスコミは批判を覚悟してやることも必要だが存立まで危うくすることはできない。視聴者の声に敏感であることが必要。
- 世論といわれるものが必ずしも正しいとは限らない。バラエティーなどばかり目立つものが批判されがちだがドラマのせりふなどにもひどいものがある。
- 視聴者に選択の自由があるはずだがチャンネルはなかなか変えられないので議論になるが、外部からの規制はなるべく無いことを望む。
- 基本的にはマーケットが決める。いやなものは廃れるはずだが自律も必要。
これらの意見を受け、会社側からも「青少年社会環境対策基本法案の動きなど外的規制が加わる前に自律能力を高める必要がある。」「4月改編では『平成日本のよふけ』を家族視聴のできる日曜昼に移行するなどゾーニングを考慮している。」など意見交換をした。
出席者は以下のとおり
岸田俊輔(委員長)、上野淳次(副委員長)、福島光宏、上野千歳、末長昌子、原口倫子、 村上栄一(順不同、敬称略)