2001年6月度 TSS番組審議会報告
とき:2001年6月26日(火)11時から
ところ:テレビ新広島会議室
議題
- <自社制作番組>
<FNSソフト工場> 「緊急提言!老人のススメ」について - 放送倫理への取り組みについて
審議に先立ち事務局から5月のBROの活動、青少年委員会に寄せられた意見、またTSSの視聴者対応が502件であったことなどを報告した。
(1)<FNSソフト工場> 「緊急提言!老人のススメ」について
平成13年6月23日(土)13時30分~14時25分 放送
- 重く暗い番組を想像しながら見たが、実際には軽い番組で自分も何か楽しみを持って元気に老いていきたいと思った。
- 老いることについて視聴者に元気、勇気を与えようという制作者の意図が伝わってきて総体としては楽しめた。現実の抜き差しならない高齢化社会の問題を考えると逆に深刻になったが。
- 「緊急提言・・・」のタイトルはなじまない。
- 「責任」「文化」「限界」いずれのテーマも「老人も若者も変わらない」という安直な結論で締めている。
- 全国に大々的なロケをしなくてももっと周囲に素敵な、かわいいお年寄りは沢山いる。
- 気楽にノー天気に生きるのもよいが、もっと真摯に人生を考えてもよいのでは。
- 挑戦し続ける姿は、家に閉じこもっている老人に比べ健康的。これからの人生について考えさせられた。
- 笑いながら見た。「たわけたことに真面目に取り組んでいる」おかしさがよく出ていた。
- 老人が自分本位で、次第に周囲の人を気にしなくなっていく過程を見せつけられている気がして恐れを感じた。
などの意見がでた。
制作を担当した池本逸司プロデューサーは、
「若者向けのバラエティばかり氾濫する中で、老人向けの番組があってもよいのではないかというのが企画の最初の発想。若者にもお年寄りにも元気を与え、両者のパイプになれるような番組を目指したが、その意図はある程度達成されたのではないか」と述べた 。
(2)放送倫理への取り組みについて
- 各局色々取り組んでいることはわかるが、議論の対象は幅広く、最後は個人,個人がそれぞれ常識を身につけ、それを高めていくしかないのではないか。
- モラル欠如とか、常識が変わってきているなどといわれるが、「常識」という言葉の認識自体が変わってしまっている。
- 異業種を集めた新人セミナーなどに出る機会があるが、TVを含めたマスメディアの人が最も服装、マナーが悪い。マニュアルもよいがそれ以前のモラル教育が必要では。
- 外的規制は出来る限り避けるべきだが、このところ自主規制もいき過ぎの感あり。
- 「ことば」をぞんざいにし過ぎ。文化としての「ことば」について真剣に考え、大切にすべき。
などの意見が出された。
会社側からは
「民放連、BRO、マスコミ倫理懇談会などのセミナー、研修会などに現場の人間を出来うる限り出席させ学習させている。社内でも「放送と人権」をテーマに勉強会を開いている」などTSSの取組みについて報告、活発に意見を交換した。
出席者は以下のとおり
岸田俊輔(委員長)、上野淳次(副委員長)、上野千歳、蔵本順子、村上栄一、元廣和弘