2001年11月度 TSS番組審議会報告
とき:2001年11月19日(月)11時から
ところ:テレビ新広島会議室
議題
- フジテレビ制作レギュラー番組
『ザ・ジャッジ!~得する法律ファイル』について - 最話しことばの変化と放送用語について
議事に先立ち事務局から報告。BROで現在「インターネットスクール報道」
「熊本・病院関係者死亡事故報道」の2件を審理中。
10月のTSSの視聴者対応は541件で、
ドラマの途中で「ヤクルト対阪神戦中継」が入ったことに対する苦情が目立ったことなど。
(1)『ザ・ジャッジ!~得する法律ファイル』について
フジテレビ制作・全国ネット・レギュラー番組
毎週金曜日19時57分~20時54分放送
- 初めて見たが、スタジオ・コメンテイターの紹介も何もなく突然始まり、
コメントも身内の話っぽく不愉快さが残った。 - 「太田のそーっとやってみよう」のコーナーはしつこい。あとで金を払えば何をしても
良いのか?法律に触れるすれすれの境界線と言う割には現実離れしている。 - NHK土曜日の『バラエティー 生活笑百科』と比べながら見たが、あまりにもテンポ が速過ぎる。
- もっとためになる事例を取り上げて欲しい。
- 家族で「このケースはどうなるのだろう」などと話し合いながら見るにはいい番組かも しれない。
- これまで見過ごしてきた日常の人間関係にひびが入るようなことにはならないか。
- 特殊なシチュエーションのケースもあるが、意外性のバラエティーと見れば面白い。
- 特殊なケースのジャッジを一般論と誤解しかねない。
- 日本もアメリカのような訴訟社会に向かうようでいやだ。よけいな火種を起こしていな いか。
- 間違いなく訴訟社会の方向に向かっているのだから法律を身に付けておくことは必要。
などの意見がでた。
フジテレビ編成部 中村百合子氏
タレント中心のCXカラーを脱却し、企画重視の新しい試みの番組としてスタート。
法律はゴールデンではまだまだ新しいジャンルであり、大人の視聴に耐えうる情報と考えている。
法律と人情とのギャップがエンタテイメントになる。法律をわかりやすく、身近なものとして見せ
「あすから役立つ」を目指している。ストーリーの脚色によりエンタテイメント性を
付け加えているが、情報の精査は厳しくやっている。セリフの一言があるかないかで全く逆の
ジャッジになるケースもある。企画段階から弁護士が参加して台本、プレビューとそれぞれの
段階でチェックして間違いのないようにしている。
(2)話しことばの変化と放送用語について
- アナウンサー、コメンテイターが「・・・と思います。」と言うのはそもそも責任回避ではないか。
- アナウンサーが言葉を知らない。もっときちんと勉強をした人を出して欲しい。
- 中学時代「小雪が降る」と言ったら「小雪はちらつくものです」と先生に訂正された。
あれなど美しい、引き継ぐべき日本語だったのだろう。 - 欧米には正しい言葉遣いの「基準」が存在し、それを大切にしている。
- 正しい日本語を話せる人に対する評価が低いのではないか。
などの意見が出され、会社側と活発な意見交換をした。
出席者は以下のとおり
岸田俊輔(委員長)、上野淳次(副委員長)、大野徹、福島光宏、元廣和弘、原口倫子