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『blast ブラスト!』広島公演にあたって、日本人キャスト4名が来広!

『blast ブラスト!』広島公演にあたって、日本人キャスト4名が来広!

2000年に「ブラスト!」カンパニーへ日本人初入団を果たした石川 直さん(パーカッション)、2011年に最年少入団を果たした米所裕夢さん(トランペット)、このたび初参戦の渋田華暖さん(トランペット)と丹澤里穂菜さん(ヴィジュアル・アンサンブル)に直撃インタビュー! 5年ぶりの広島公演への意気込みを熱く語ってくれました。

(2024/06/06)

>>>魅せる音楽集団「ブラスト!」は、どんなカンパニーなのでしょうか。

■石川
「ブラスト!」のルーツは、アメリカ南北戦争時代のドラム・コー。軍隊の情報伝達手段であった打楽器や金管楽器、手旗信号などを大胆にショーアップしたエンターテインメントです。カンパニーの前身は、「ドラム・コー・インターナショナル」の1991年世界チャンピオン。ジェームス・メイソンの演出により、1999年にロンドンのアポロシアターで初演。2001年にブロードウェイに進出。トニー賞(最優秀スペシャル・シアトリカル・イベント賞)とエミー賞(最優秀振付賞)の2冠に輝き、全米ツアーを成功させました。日本初上陸は2003年夏。過去12回の来日(880公演)で130万人以上を動員しています。

4人の日本人キャスト(パーカッションの僕、トランペットの米所裕夢と渋田華暖、ヴィジュアル・アンサンブルの丹澤里穂菜)以外は、全員アメリカ人。オーディションを勝ち抜いた総勢34人の精鋭パフォーマーが、60種類以上の楽器や色とりどりの旗やバトンを駆使して、視覚と聴覚を刺激する迫力のステージを繰り広げます。

>>>130万人以上を感動させた魅力について教えてください。

■石川
『blast ブラスト!』は、ステージを見に来てくださるお客様にとっても、演じている僕らにとっても、楽しいお祭り。一緒になって楽しい時空間を共有できる「究極のホームパーティ」なんです。シーンごとにテーマカラーがあり、お客様を視覚と聴覚で刺激することも特長です。たとえば、青はブルース、黒は打楽器のバトル、赤は激しい情熱の演奏…。クラシック・ジャズ・ブルース・ロック・ラテン・テクノ…、様々なジャンルの音楽を、常識では考えられない動きの中で魅せていきます。「光と音が誘う、エモーショナル・ジャーニー」というキャッチコピーがありますが、僕らにとっては「音楽とスポーツの融合」でもあります。それぐらいアクロバットな動きをしながら、音を合わせていくのです。

ドラムに関して言えば、殺陣をやるように、スティックを手に立ち回るシーンもあります。展開が早いので「気づいたら終わっている」「2時間に思えない」という声をよく頂戴しますし、それが楽しんでいただいた証拠だと思っています。あと、休憩時間のロビーパフォーマンスや、終演後のキャストとのミート&グリートも他では体験できない特長かと。カーテンコールの後、僕たちキャストが客席の通路を通ってそのままロビーへ出向き、お客様と交流しながらお見送りをするんです。このように舞台と客席の垣根を取り払ったパフォーマンスは、世界のエンターテインメントの中でも珍しいと思います。

■米所
『blast ブラスト!』とディズニー音楽をコラボさせた『ブラスト!:ミュージック・オブ・ディズニー』(2016年/2017年/2019年)しか見たことがない人も多いと思いますが、今回はその原点の作品です。オリジナル版がとても良かったから、ディズニー版が実現できたわけで。ディズニー版で全国をまわっているとき、「オリジナル版をまた見たい!」というリクエストもよくいただいておりました。なので、ディズニー版でファンになってくれた皆様こそ、トニー賞とエミー賞の2冠に輝いたオリジナル版を見ていただきたいですね。とにかく、エネルギッシュでパワフルだから、気分が上がります。

>>>石川さんにとって「ブラスト!」とは?

■石川
僕にとって「ブラスト!」は、ホームグラウンド。実家のような感覚なので、「帰って来い」と言われたら、「はい、ただいま」という感じです。コロナ禍で様々な公演ができなくなり、「ブラスト!」もなくなるかもしれないという噂まであった中、このたびの来日公演と出演の話を聞いて、シンプルに嬉しかったです。一切のライブ活動ができなくなったコロナ禍を経験して、パフォーマンス欲が高まったことも関係しています。この感謝すべき機会に、明るい未来に向けた力強いパフォーマンスをお届けしたいし、今の自分にできる最高の挑戦をしたいと思っています。

■米所
僕もライブ活動ができなくなったコロナ禍を経て、「もっといろんな人に僕のトランペットを聞いてもらいたい!」という気持ちが強なりました。コロナ禍の最中は「これから先、どうなるんだろう?」と不安でしかなかったけれど、“コロナが明けたらやりたいこと"をリスト化して、コロナが明けたら実際にそれを一つひとつ実行にうつしました。そうこうしているうちに、以前のテンションが戻って来て、気がつけばコロナ前より音楽に対して前向きになった自分がいました。いろんなところでいろんな人に出会って、いろんな人の前で演奏したいという思いが強くなりました。9月の広島公演は、僕にとって4ツアー目。リハーサルはこれからですが、広島に来るまでに、バッチリ仕上げたいと思っています。

>>>皆さんの『blast ブラスト!』との出会いについて教えてください。

■石川
ふりかえれば、僕と「ブラスト!」との出会いは、大学時代。僕がドラム・コーの世界大会で優勝した頃、「ブラスト!」発足時のパーカッション・ディレクターに、「これからこういう舞台をつくるんだけれど…」と、オーディションに誘ってもらったのがきっかけです。学生だったので、学業に専念したい旨を伝えると、「卒業後に興味があれば是非連絡を!」と名刺をくれて、卒業時に連絡をしたら、第2期キャスト募集のタイミングで、今に至ります。
それが今では「ブラスト!」のスタッフ&キャストの中でも最年長だったりします。主要スタッフも僕のあとに入ってきたメンバーばかり。かつて僕の弟や妹だった距離感の人たちが軸になってカンパニーを回しているので、ファミリー感が強いし、一緒にできるのは楽しいです。僕も最年長スタッフとして、カラダのケアの仕方などの知識をメンバーに伝えたいと思っています。立場が違うと観点が違うし、言葉の壁がある中、どれだけ相手に効率よく思いを伝えるか。長年の経験でコミュニケーション力も培われたと思っています。

2011年に最年少(19歳)で入団したトランペットの米所さんも、気がつけば32歳。器用でどんなジャンルの音楽も吹けるし、何が起きてもなんとかする力を持っている。今では頼りになる仲間です。そして、このたび、新たに2名の日本人キャストが入団しました。トランペットの渋田さんと、ビジュアル・アンサンブルの丹澤さんです。今年の新人は2人とも、過去に『blast ブラスト!』を見て、人生の目標を決めたという筋金入りの“ブラスト!チルドレン”です。リハーサルはこれからですが、ファミリー感のある良いカンパニーをつくりたいです。

『blast ブラスト!』は、ライフワークそのものですね。僕がパーカッションを始めたのは15歳のときですが、中学~高校時代にのめり込んだことを今もずっと続けられていることは光栄であり幸運。そして、それを生業にできていることは、とても幸せなことだと思っています。

■米所
僕は19歳のとき、「ブラスト!」のオーディションに合格・入団。最年少でソリストに抜擢されたわけですが、それは自分が好きなことをひたすらやり続けてきた結果でした。だからこそ、『blast ブラスト!』は、お客様に夢を与えることができるもの、お客様の感情の幅を広げるものであればいいなと思っています。吹奏楽やマーチングをやっている小学生や中学生、高校生や大学生たちが、中学時代の僕がそうだったように、こういう世界があることを知ってくれて、自分も夢に向かって頑張ろうと思ってくれたら嬉しいです。音楽以外の夢でもいいのです。お客様の心の間口を広げることができたらと思っています。音楽を全くやっていない人にも楽しんでもらうためにはどうしたらいいかを考え続けた時期もありましたが、たどり着いたのは、感情にまかせて自然体でいることでした。お客様の人生を、ポジティブかつパワフルにできるような演奏をしたいと思っています。

■渋田
10歳のとき、母に連れられて行った劇場で『blast ブラスト!』と出会い、私の人生は変わりました。正直、最初はそこまで興味がなかったのですが、そのワンステージで「ブラスト!」の魅力に引き込まれて、「将来、このステージに立ちたい!」と強く深く思うようになりました。いま隣にいる石川さんや米所さんが、熱いステージで10歳の私にそう思わせてくれたわけですが、私も子どもたちに夢を持ってもらえるような最高のステージをお届けしたいと思っています。大学3年生のときにアメリカに渡り、大学卒業と同時に「ブラスト!」に入団いたしました。やっとこの場所にたどり着けました。まだ信じられない感じですが、皆さまに最高のショーをお届けできるように精一杯頑張ります。

■丹澤
私は幼少期からカラーガードを始め、19歳のとき、マーチングの本場のアメリカに渡りました。5年前に『ブラスト!:ミュージック・オブ・ディズニー』を見て、「いつか、このステージに立ちたい!」と思っていたのですが、今回それがようやく実現いたしました。いま28歳で、この年齢でカラーガードを続けている人はとても少ないのですが、いくつになっても夢を持ち続けることの大切さを実感しています。5年前は客席から見ていた憧れのステージを、今度はステージ上で楽しみたいと思っています。コロナ禍を経験して、人とのつながりの大切さを改めて感じました。この夏、たくさんの方々と素晴らしい時間を過ごせることにワクワクしています。全力で頑張ります。劇場でお会いしましょう。

■石川
みんなが言うように、『blast ブラスト!』は、パワー充電型エンターテイメントなんですよね。いま、メジャーリーグの大谷翔平さんの活躍が話題になっていますが、音楽の世界でも海を渡って頑張っている人がいることを知ってもらいたいし、そういう人が増えれば良いですよね。こういうことをすれば、人は年代・性別・人種を越えてつながることができる。劇場にいるみんなが心を開いて素晴らしい時空間を共有できる。明日からまた仕事や勉強を頑張ることができる。そんなステージを是非体感していただきいですね。

>>>キャスト全員が集まってのリハーサルは、まだこれからということですが…。

■石川
「ブラスト!」のメンバーは、公演のたびに3分の1残って、3分の2入れ替わる感じ。メンバーは変わっても、キャストのバックグラウンドは一緒。わかりやすく言えば、「メンバー全員、甲子園経験者」みたいなトップレベルのベテランばかりなので、安心しています。メンバー全員が、マーチングなど協調性が大切な活動のトップレベル。波長を合わせることのスペシャリストたちなので、揃えることについて不安はまったくありません。あと、音楽教育に携わっている人が多いのも特長です。パフォーマーであり、クリエイターであり、指導者であるプロ集団なんです。新人たちもそんな先輩たちの教えのもと成長し、ファミリーになっていくし、そんなメンバーが寝食をともにしてリハーサルを重ねて、ステージを作り上げていくわけです。今回もどんな化学反応が起きるか、とても楽しみです。

>>>最後に、広島の皆さまに向けて、PRをお願いします。

■石川
『blast ブラスト!』は、音楽のサーカスのようなもの。音楽の知識ゼロでも楽しめるエンターテイメントです。夏祭りに行くのに誰も勉強しないのと一緒。気軽に見に来て十分に楽しめるステージです。アメリカでは、親子3代で楽しめるエンターテイメントと言われています。家族と、友達と、恋人と、みんなで見に来てください。「ブラスト!」来日公演は5年ぶりですが、オリジナル作品は10年ぶりです。2016年、17年、19年はディズニー版だったので、トニー賞とエミー賞を受賞したオリジナル作品を見たことがない人もたくさんいるはず。何でもリモートでできる時代ですが、この機会に劇場まで出向いていただき、リアルエンターテインメントを体感してもらいたいと思っています。

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