株式会社 近藤(広島県)
今回は、90年以上に渡って「折箱」を作り続けている広島県福山市の株式会社近藤が登場。かつて「折箱」はお弁当、結婚式などの引き出物を入れる器として無くてはならないものでした。しかし、バブル崩壊直後から、ライフスタイルの変化により「折箱」の需要が激減。カンパニーは存続の危機に見舞われます。ある時、取引業者から、木材ではなく紙で作った「折箱」の製造を依頼されたカンパニーは、老舗の意地で、あるチャレンジを展開します。その意外な結果とは?スタジオに登場した数々の商品に、箱大好きの八嶋は「かわいい。欲しい」を連発。更に骨董好きな社長が箱作りの技術を生かして、現代によみがえらせた「ある箱」がマニアに大好評。想定外の成功をおさめます。カンパニーが現代によみがえらせた、まさかの箱とは一体?今回は、老舗の技術と意地で苦境を乗り越えたカンパニーのチャレンジと現代によみがえる、意外な「箱」のそ~だったのかに迫ります。
テイクアウト容器の草分け的存在「折箱」を90年以上にわたってつくっているカンパニー。主に結婚式の引き出物の折箱をつくっていましたが、バブル崩壊後から需要が減少。そんな中、結婚式場から来た依頼は、紙製の引き出物用の箱でした。紙製では外注になってしまうため、カンパニーは意地で木製の箱をつくると、紙にはない高級感が受けて、大量発注に結びつけました。安い材料でも高級感を損なわないカンパニーの箱は和菓子店でも採用。箱を黒くて艶のある漆塗りをイメージした色に変えることによって、高級感が出て、和菓子も華やかに見えると好評となっています。
カンパニーの人気の商品のひとつが、昔、暖房器具や火おこしの道具として使われていた「火鉢」をリメイクしたもの。壊れているパーツを1つ1つ外し、元の素材にできるだけ近い材料を使って修理。さらに、ヤスリで不要なキズや汚れを削りとり、新たな木目を浮き立たせるなど、箱づくりの技術が生かされているんです。近年の古民家ブームも後押しして、カンパニーの骨董火鉢は、アンティーク好きな人や外国人を中心に話題となり、発売から3年で50台以上販売する人気商品となりました。