株式会社マルニ木工(広島県)
世界的企業アップルの本社に並ぶたくさんの椅子。「アップルに選ばれた椅子」と話題になっている椅子の名は、その名も「HIROSHIMA」今回は広島から世界に通用する椅子を作ろうと奮闘する、広島県の株式会社マルニ木工が登場します。マルニ木工の創業は1928年。1960年代からヨーロッパの伝統的な様式美を取り入れた高級クラシック家具を得意としてきたカンパニーですが、バブルの崩壊後、売り上げが10分の1に減少してしまいます。この時、社長は生き残りをかけた起死回生のプロジェクトを発表。しかし、その斬新すぎる内容に社員たちが猛反発。社長が発表したとんでもないプロジェクトとは?そして、この後生まれた社員たちとの間に起きた感動の物語に八嶋も「これドラマができますよ」八田も「作りましょう」と大興奮。また、「よいものをより安く」を創業からのテーマとするカンパニーが行う機械化の技術力にスタジオもビックリ。製造器具メーカーさえもが、「想定外」と驚く、カンパニーの技術力の秘密とは?今回は「世界に通用する椅子」を生み出したカンパニーの逆転のドラマのそ~だったのかに迫ります。
あのアップル本社でも使用されているイス「HIROSHIMA」をつくっている家具メーカー。バブル崩壊後、高級家具の需要が減り、売り上げが10分の1に激減したカンパニー。そこで、今までにないデザインの商品開発をするため、外部デザイナーにイスのデザインを依頼。これまでは加工が難しければ、あきらめてデザインを変更していたところを、デザイナーの希望どおりつくることで、技術力の向上につながりました。そんな技術力を生かしてできたのが「HIROSHIMA」。外部デザイナーを取り入れたことが、カンパニーに良い影響をもたらし、世界に通用するイスの誕生に繋がりました。
カンパニーではいい家具を出来るだけ安く提供したいと、創業当時から機械による大量生産を行っています。機械化すればコストを下げることができると、業界でいち早く家具づくりの機械を導入。「HIROSHIMA」の発売当初は、1カ月に40脚しかつくれませんでしたが、今では、およそ500脚の生産が可能に。それを実現させたのが、木材を立体的に削って自由に加工できる3次元加工機。自社のプログラマーが、彫刻刀用の機械を使ってイスの曲面を削るプログラムを新たに開発。いい家具を出来るだけ安く提供するため、機械による家具づくりは、創業から90年たった今でも脈々と受け継がれています。