株式会社 阿藻珍味(広島県)
今回は、今や全国的な人気を誇る、広島県のご当地ラーメン「尾道ラーメン」の、「そ~だったのか」の誕生秘話に迫ります。登場するのは、創業70年。珍味や練り物などのギフト、おみやげ品の製造を行う、広島県福山市の株式会社阿藻珍味。もともとは豊富な地元海産物を加工して、おみやげ品を製造していたカンパニーが、26年前に、とあることをきっかけに、おみやげ用のラーメンを製造。年間20万食を売り上げればヒットと言われる「おみやげご当地ラーメン」が、何と200万食売り上げる大ヒット商品となります。珍味カンパニーがラーメンを作ったのには、今だから話せる意外な理由が・・・。そして、このラーメンが地域に大きな変化をもたらします。スタジオでは、八嶋、八田がラーメンを試食。あまりのおいしさに、番組中に八嶋は完食。しかし、そんなカンパニーにも、31年前、大きな経営の危機がありました。その逆境から、カンパニーが打ち出した新たな挑戦とは?今回は、新たな挑戦で、ご当地ラーメンブームを後押しした珍味カンパニーのそ~だったのかに迫ります。
鯛ちくわなどの練り物や干物・塩辛といった「珍味」の製造販売を行うカンパニー。1990年代になるとスイーツが流行し始め、おみやげでも珍味や練り物はシェアを奪われ始めていました。そんな中、新たな備後みやげを模索していたカンパニーが、尾道ならではの特徴を持った「中華そば」に注目!尾道でもともとシンプルに「中華そば」と呼ばれていたものを、カンパニーが「尾道ラーメン」と大々的に銘打ち、1993年におみやげとして販売開始。すると、ご当地ラーメンブームとも重なり、すぐに人気に火が付きました。尾道ラーメンという名前は根付き、知名度もアップ。カンパニーの商品も現在は、売り上げの3割を占めるまでに成長したのです。
1988年に起きた本社工場全焼。幸いにもメインの工場は少し離れた場所にあったため、珍味製造は続けることができました。しかし、当時、問題となっていたのは、地元の漁獲量や珍味の需要の減少。そこで、カンパニーが新たな挑戦として打ち出したのが、鯛ちくわのにぎり体験施設だったのです。ちくわづくりを通してお客さんとのコミュニケーションをはかりたいと製造スペースを削り、体験施設を設けたのです。火事というマイナスの出来事を機に新たな挑戦を行ったカンパニー。体験施設には年間およそ2万人が訪れ、商品の魅力を広める場所となっているのです。