蒲刈物産 株式会社(広島県)
今回の舞台は、瀬戸内に浮かぶ島、広島県呉市蒲刈町。この町になんと、1500年前の製法で塩を作るカンパニーがあるのです。ちなみに1500年前と言えば、古代の竪穴式住居で生活していた時代です。古代ロマン漂う塩作りを行っているカンパニーですが、原料も古代から使われていたものを使用。デパートなどの店舗やインターネットの販売を通して、22年間の累計販売数は、およそ350万個。今や、蒲刈町が全国的に誇る特産品となっています。そんな人気の裏には、とある宣伝部隊の存在がありました。その宣伝部隊って一体?さらに、蒲刈町で塩の生産が行われるようになったのは、島の歴史に深いつながりがあったのです。地元で発見された歴史を証明するあるものとは?古代の塩の作り方とともに、地元を活性化した塩の物語をご紹介します。今回は、古代ロマン漂う塩作りを完成させて藻塩カンパニーのそ~だったのかに迫ります。
1500年前の製法で藻塩を製造するカンパニー。カンパニーが製造する「海人の藻塩」は、22年間でおよそ350万個を売り上げ、いまやその人気は全国へ広がっています。その理由はなんと、「地元のお客さんたち」にあったんです。蒲刈町ではもともとミカンづくりが盛んでしたが、後継者不足で、生産量が年々減少。島には目立った特産品がない状況でした。そんな中、22年前に誕生したカンパニーの藻塩は、島の人たちにとって自慢できる新たな特産品となり、お中元やお歳暮として県外の人たちに贈られたのです。こうして全国に広がった藻塩の販売量はカンパニー設立当初からおよそ3倍に増加したのです。
藻塩の原料として古代から使われていたのが海藻のホンダワラ。カンパニーが藻塩の製造を始めた当時、ホンダワラは食用とされることが少なく、国内市場にはほとんど出回っていませんでした。製造開始当初は中国から仕入れていましたが、古代の味に近づけたいということで、国産のものを探していたのです。そんな中、ホンダワラを提供したいと連絡があったのが、愛媛県の真珠養殖業者。実はホンダワラは、真珠の生産者にとって作業の邪魔をする厄介ものだったのです。こうした真珠養殖業者とのつながりで、国産ホンダワラを使った古代の藻塩づくりが実現したのです。