アサヒタクシー 株式会社(広島県)
今回は、広島県福山市を拠点に広島県東部と岡山県西部で約200台のタクシーと12台の観光バスを運行するカンパニー「アサヒタクシー」が登場。
2019年に鞆の浦で始めたのが日本初の交通サービス「グリスロ潮待ちタクシー」。
通常のタクシーでは入れない細い道でも走行でき、環境にも優しい電動タクシーは、高齢者の多い鞆の浦では好評でしたが、コロナ禍の影響で外出する人が激減。そんな中、カンパニーが導き出した答えは?
さらに、無印良品とコラボした新サービスが目指す地域の役割とは?
広島県東部と岡山県西部で、タクシーや観光バスを運行する中国地方最大級のタクシーカンパニー。2019年に地元福山市の観光地・鞆の浦で開始したのが、日本初の交通サービス「グリーンスローモビリティ 潮待ちタクシー」。ゴルフカートを使った電動タクシーで、通常のタクシーでは入れない細い道でも走行できることが特長なんです。さらに、コロナ禍にもかかわらず、今年、カンパニーが新たに始めたのが、鞆の浦から車で30分と離れたエリアにある福山駅のサービス。このエリアを選んだ理由の一つが、来年築城400年を迎える福山城。かつて日本唯一と言われた鉄板張り様式に現在復元中。電動タクシーの新しいサービスは、来年生まれ変わる福山城の観光需要を見越して始めたものだったのです。
カンパニーが今年9月から始めた新サービスが、無印良品と共同で行っている移動販売バス。週に2回、福山市内の交通の不便な3つの地域を巡回しています。この移動販売バスの中では衣類や食品などの商品約200点、さらにバスの前では、カンパニーのグループ会社のパンとお弁当を販売しています。移動販売バスの滞在時間は約2時間30分。そこには、「地域コミュニティーを再度つくる」という、この移動販売が目指す地域の役割があるのです。カンパニーと無印良品が共同で始めた移動販売バスは、地域のつながりを保つ場所の1つになっているのです。