株式会社 GKデザイン総研広島(広島県)
今回は、広島県広島市のデザインカンパニー「GKデザイン総研広島」が登場。化粧品や駅の案内板からフェリー・建築物・町づくりまで、あらゆるデザインを手がけるカンパニーですが、そのポリシーは「イタコ力」。それは、創業者で工業デザイン界の第一人者・榮久庵憲司のある信念からだった。また、番組ではラグビーチームのユニフォームデザイン制作過程に密着。その発想や取り組みにスポットを当てることで、カンパニーのそ~だったのかに迫ります。
商品パッケージや乗り物・町づくりまで、あらゆるデザインを手掛けているカンパニー。デザインする中で大切にしていることが、まるで発注元の社員になったような目線を持つ『イタコ力』。そのために、デザインをする前のリサーチが一番大切だといいます。カンパニーがデザインを手掛けた、広島と松山を結ぶフェリー。デザインにかけた時間は実に2年半で、そのうち1年は構想を練る時間。発注元の社史を読み込み、多様な乗客のニーズを掴むため、始発から最終便まで乗り続けたのです。また直接、社員の意見を取り入れるため、船を運航する乗組員と、船のイメージや使い心地について話し合いました。さらに、それを形にする造船所に何度も通い、職人の話にも耳を傾けたのです。発注元の要望を叶えるだけでなく、想像以上の成果を生み出すデザイン。これらは、発注元の社員同然、それ以上の気持ちになることが不可欠なのです。
今年、ラグビーの新リーグが創設されたのに合わせ、チーム名が変わったマツダスカイアクティブズ広島。そのデザイン全てをカンパニーが請け負い、これから飛躍するチームをイメージしたロゴとユニフォームを完成させました。ところが、開幕戦2週間前になっても、マスコットキャラクターが決まっていなかったのです。そこで、カンパニーが提案したのが、試合当日、ファンの皆さんにマスコットキャラクターのアンケートを取ることでした。新ユニフォームのお披露目にもなった開幕戦の日。入場口では選手もブースに加わり、マスコットの方向性についてのアンケートを実施。そのアンケートを元にキャラクターを作成。チームのファンと共にデザインをつくり上げているのです。