株式会社 ウーオ(広島県)
今回は、市場の水産物を売買するスマートフォンアプリを開発・運営しているベンチャー企業「ウーオ」が登場!これまで決められたルートでしか取引されていなかった水産物を、全国の水産業者が簡単に売買できる画期的なアプリを開発。今では300社以上が利用する大ヒットアプリに。しかし、アプリ開発には様々な苦難が待ち受けていた!それを打開したのはなんともアナログな方法だった!さらに、アプリが日々進化されていく秘密は聞き込み調査にあった?今回は水産業界に革命を起こすアプリ開発カンパニーのそ~だったのかに迫ります。
2016年に起業したベンチャー企業「ウーオ」が開発したのは、全国各地の水産業者がボタン1つで新鮮な魚を売買することができるスマホアプリ。仲卸業者が、市場で仕入れた魚の写真と値段・漁の方法・水揚げ日などの情報を入力し、アプリに掲載。遠く離れたお客さんにも魚を販売することができるのです。アプリ開発のきっかけは、板倉社長が地元・鳥取に帰省した際、活気が失われつつある地元の水産業を目の当たりにしたこと。何ができるかを模索する中、水産業・IT業界未経験だった板倉社長は実情を知るため、実際に市場で働いてみることから始めました。各地の漁師や市場の関係者に聞き込み調査をしたところ、魚の販売ルートが固定化されているという問題点が。そこで、スマホアプリで全国の業者から情報を集約し、魚を売買できる仕組みを考え、2020年にサービスを開始したのです。
全国各地の魚を簡単に売買できるスマホアプリ「ウーオ」。しかし、今までにない仕組みだったため、利用する人たちの信用を得られていませんでした。お試しで使ってもらうことで利用者の数を徐々に増やし、開始3年で港の数は100カ所以上になったのです。しかし、売り手が集まって魚がたくさんあっても、それに見合う買い手がいなければ意味がありません。そこで、買い手側の聞き込み調査をしたところ、買い手の数が伸びない理由が「鮮度に対する不安」であることがわかったのです。これを解消するためにつくった新機能が「鮮度評価」。魚の鮮度が一目でわかるもので、鮮度に対する不安が軽減され、買い手側も増加。聞き込みとアプリ機能の開発を繰り返すことで信頼度も向上し、今では300社以上が利用するアプリに成長したのです。