株式会社 ケンユー(広島県)
今回は広島県福山市の非常用トイレを製造するカンパニー「ケンユー」が登場!カンパニーの商品の特長、それは尿を瞬時に固めるスピード!さらに段ボールを使った組み立て式のトイレも開発するなどアイデア満載!機能性と利便性が話題となり、自衛隊や自治体からも発注がくるように。さらに、能登半島地震では国からの要請を受け、20万回分の非常用トイレを発送し、被災地の避難生活の支えに。実は、商品が生まれた背景にあったのは…利用者の声だった?今回は、もしも…の時に大活躍!非常用トイレの製造カンパニーのそ~だったのか!に迫ります。
度重なる災害などで注目されているものの一つ「非常用トイレ」の可能性にいち早く着目し開発した「ケンユー」。きっかけは、知人から紹介された特殊な新素材「高分子吸水樹脂」でした。水に触れるとゼリー状に固まる特性を持っていたことから、非常用トイレとして開発を始めました。1986年に携帯トイレ「プルプル」、1994年にはダンボールを使用した大便用の組み立て式簡易トイレ「ぷる丸くん」を発売。当初、主に渋滞時などの非常事態を想定していたため、一般にはあまり知られていませんでした。しかし、1995年に発生した阪神・淡路大震災で、自社の非常用トイレをトラックに積み込み、避難所を回って無償で提供。この出来事を通して、非常用トイレは大きな注目を浴び、自衛隊や自治体からの発注が大幅に増加したのです。
災害時に大いに役立つよう改良を重ねてきたカンパニーの組み立て式簡易トイレ。避難所を回る中で、使用者から「何日か使用すると簡易トイレがゆがんでしまう」といった声が届いていました。被災地に仮設トイレが設置されるまでには多くの場合で4日以上かかるため、何度も使用できる強度と耐久性を持つ簡易トイレの開発に着手。最初は強度と使いやすさを考慮して、従来の長方形ではなく台形にしたところ、折りたたむ際の折れ目が増えてしまったのです。この課題に対処するため、2つのパーツを組み合わせることにより、強度を大幅に高めることに成功。さらに、感染症対策として、殺菌剤を加えた凝固剤を新たに開発し、使用者の衛生面での懸念も払拭されたのです。