株式会社 昭和観光社(広島県)
今回は東広島市にある、高齢者や障がい者などを対象にしたバリアフリーツアーを専門に手掛ける旅行会社「昭和観光社」が登場。番組ではパーキンソン病を患う夫婦の2泊3日の旅に密着!安全で安心な旅にするためには、観光地のバリアフリートイレの有無や、階段はもちろん、宿泊先の風呂の高さなど、細かなチェックが必要不可欠。そして、代表の平森さんが最も大切にしているのがツアー客の「笑顔」。最高の笑顔を引き出すためのコーディネート術とは?今回は全国的にも珍しいバリアフリーツアーを専門にする旅行カンパニーのそ~だったのかに迫ります!
バリアフリーツアー専門の旅行会社「昭和観光社」。障がい者や高齢者を対象に、約100人の団体ツアーや一組だけのオリジナルコースを企画しています。カンパニーがバリアフリーツアーのコースを計画する際に重視するポイントは、バリアフリートイレが設置されている場所をつなぐこと。また、観光地の階段などの段差や手すりの設置の有無なども事前にチェックしています。車いすを使用する旅行者のために、タクシーをどこに停めるかも事前に調査していて、車いすが乗り降りする左側を建物の方に向けて停めているのです。また坂道では、車いすのブレーキ操作が難しいため、足を踏ん張っても滑らないかを当日も再チェック。何度訪れた観光地であっても、このチェックは欠かしません。カンパニーは安全に安心してツアーに参加してもらうため、バリアフリーの現実的な課題を事前にしっかりと調査しているのです。
カンパニーが旅行プランを立てる時、最も大切にしているのがお客さんを笑顔にすること。バリアフリーツアーに力を入れるようになったのも、この「笑顔」がきっかけでした。代表の平森さんが30代の頃、滋賀県でバスツアーを案内している最中、肺に異変が起き、広島に戻って緊急手術。ベッドの上で安静にしている間、心に浮かんだのは、かつて案内した障がい者支援施設などのツアー参加者の笑顔でした。こうして、1994年、一般のツアーと並行してバリアフリーツアーをスタート。その後、自身が代表に就任し、2012年に福祉専門の旅行会社へと舵を切ったのです。今では、長野県の美ヶ原で日本百名山と雲海を堪能するコースや、白馬五竜で高山植物を観賞するコースなど、年間50本のツアーを企画しているのです。