そ~だったのかンパニー

提供:中国電力

過去紹介した企業のおさらい

今週の紹介カンパニー
紹介企業

株式会社 立花テキスタイル研究所

【所在地】広島県尾道市向島町

株式会社 立花テキスタイル研究所(広島県)

今回は、広島県尾道市で伝統の尾道帆布に新たな光をあてる染色カンパニー「立花テキスタイル研究所」が登場。かつて船の帆に使われる「帆布」づくりが盛んだった尾道。その当時は10軒程あった工場も現在は1軒のみに。伝統の尾道帆布を後世にも繋げたいと立ち上がった1人の女性染色家。試みたのは、地域で不要とされる廃材を染料に変え、新たな色を生み出すユニークな染色。地域でとれる農産物から雑草まで「不要」とされるものをかき集めて染色実験を繰り返した。染まりにくい帆布に色を定着させ、色落ちを防ぐ地元のあるモノとは?今回は伝統の尾道帆布に新たな息吹を吹き込む染色カンパニーのそ~だったのか!に迫ります。

そーだったのかポイント1

放送内容写真

心奪われた尾道帆布に新たな色を

尾道市向島町にある「立花テキスタイル研究所」。尾道帆布を草木染めし、バッグや小物を生み出しています。代表の新里さんは、学生時代に向島町の帆布工場を訪れたことをきっかけに「尾道帆布を後世に残したい」と、その活用方法を模索。独学で得た草木染めの技術を生かし、白い帆布に新たな色を加えることにしました。しかし、帆布の綿にはタンパク質がほとんど含まれていないため、草木染めでは色が染まりにくいという問題が。さらに、新里さんには「染料に使う材料はすべて地域で捨てられる廃材から得る」という大きな目標があったのです。祖母から教わった「もったいない精神」の考え方をテキスタイルの世界にも取り入れ、捨てられるものに新たな価値を見出し、資源へと変えるものづくりに挑んだのです。

そーだったのかポイント2

放送内容写真

地域の廃材を使った染料づくり

廃材を使った天然の染料をつくるため、新里さんは地域で捨てられているものを探し始めました。まずは、旬が終わり廃棄されていた桃の枝葉で実験を繰り返しましたが、染まりにくいという結果が。新里さんは色味だけでなく、帆布に染まりやすい材料かどうかにこだわり、地域で採れる農産物から雑草まで「不要」とされるものをかき集め、染色実験を繰り返していきました。そんな時、目に留まったのは、家具木工所の片隅に積まれていた大量のウォールナットの廃材。ウォールナットに多く含まれるタンニンという成分が、帆布に少しだけ含まれるタンパク質と染料を結びつける役割があったのです。そして、色を定着させ色落ちを防ぐため、島の造船所から出る削りくずを加えた液体を、染色の最後に混ぜ込むことで、帆布は渋みのある独特のグレーに仕上がったのです。

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