株式会社丸五(岡山県)
農作業や工事現場では欠かせないアイテム、「地下足袋」しかし、近年、安全管理の問題やゴム製の長靴の登場で需要が激減。今回は、そんな中、100年にわたって地下足袋を作り続ける岡山県倉敷市の株式会社丸五が登場します。激減する地下足袋の需要。カンパニーの危機に光を投げかけたのは、なんとフランス人の若者でした。彼の提案で、カンパニーは新たな地下足袋を開発。フランスで人気を博した新たな商品は、ついに東京で専門店を出店するまでに成長します。カンパニーの危機を救った新たな地下足袋とは?また、伝統の技術を継承するのは20台の若者たち。伝統技術を使って、新しい地下足袋作りにかける懸命な姿に、スタジオの八嶋、八田も思わず感動。さらに地下足袋は海外にも伝わりカンパニーの技術がアフリカの支援につながっていきます。今回は地下足袋の新たな可能性を見出したカンパニーのそ~だったのかに迫ります。
地下足袋をつくり続けて100年のカンパニー。1990年代、工事現場の安全管理の基準が厳しくなり、地下足袋のつま先を保護するタイプの商品を開発するも、時代の流れには逆らえず、需要は減少。カンパニーも値段の安い地下足袋をつくるため、海外製造へ移行という苦渋の決断をしました。そんな中、フランス人大学生・ジュリアンからカンパニーに、地下足袋のような靴をつくってほしいという要望の問い合わせが。地下足袋は海外の日本好きな外国人たちにとって忍者を想像させるファッションアイテムとして注目されていたんです。そこでカンパニーは2009年、ファッション性の高い足袋シューズの製造をスタート。海外での販売数が年々増加していく中で、カンパニーは商品開発のスピードを高めていこうと、国内での製造を10年ぶりに復活させました。
100年に渡り続けてきた地下足袋づくり。現在、足袋シューズの製造に携わっているのは13人。そのうち、6人が20代以下なんです。2012年の国内製造再開当時、地下足袋の製造技術を持っていたのは、たったの3人。しかも、10年間は地下足袋の製造に全く関わっていませんでした。そこでカンパニーは、今後も長く製造できるようにという思いを込めて、3年前から積極的に若者を採用し始めました。入社以来、吊り込み作業を集中的に教わった若者も、今では先輩たちにも負けない技術を身につけました。カンパニーは足袋シューズの開発をきっかけに技術の伝承も再開させました。