大久保体器 株式会社(岡山県)
今回は岡山県岡山市の「ローラー滑り台」を作る公園遊具カンパニーが登場!
1948年創業の大久保体器株式会社は、戦後復興の中、子どもたちの笑顔と体力を取り戻そうと、鉄棒や滑り台などの体育器具の製造所からスタート。そんな中、60年前に「長い滑り台を作って欲しい」と依頼を受け生み出したのが日本初の「ローラー滑り台」!これが大ヒットし全国に拡大!その開発秘話に迫ります。
さらに、社内には「遊びデザイナー」という変わった名前の仕事が。これは、町の雰囲気や特産物などを公園遊具にデザイン設計するというユニークなお仕事。見るモノ全てをヒントにし形にしていく仕事ぶりのそ~だったのか!に密着します!
公園遊具の受注数が年間300件と全国でもトップクラスを誇るカンパニー。実は日本で初めてローラーすべり台を誕生させたんです。製造のきっかけは「新しい公園の名物になるように、山の上から下る長いすべり台をつくってほしい」という依頼でした。それまでの長いすべり台は急こう配のため、小さな子供たちは楽しめない欠点が。そこでカンパニーは工場で荷物を運ぶローラーコンベヤの仕組みをヒントに開発をスタートさせました。こだわったのはローラー部分で、素材は塩化ビニルパイプを使い、ローラーの接合部は砂がつまらないように回転を補助する部品を内蔵。この仕組みは特許を取得しました。これにより、砂や泥をかぶっても止まらないローラーが実現。緩やかな傾斜でも長く滑ることのできる日本初のローラーすべり台が、1960年に誕生したのです。
カンパニーの遊具の企画を担当しているのが「遊びデザイナー」。市や町から出される公園のコンセプトにそった遊具のデザインを、子供たちの遊び方も含めて考えているんです。遊具を設置する予定の公園を下見して、その場所や地域にあるモノをヒントにイメージデザインを作成。そのデザイン案が採用されれば、公園に遊具が設置されます。遊具が完成した後は、オープン前に子供目線で遊んでみることも「遊びデザイナー」の大事なお仕事。思いもよらない子供の動きは、実際に遊んでみないと分からないことが多く、もし危険なポイントを見つけた場合は、すぐ修正するように担当者に報告しているんです。子供の遊び方や安全性も含めてデザインすることが「遊びデザイナー」のお仕事なんです。