株式会社 サンラヴィアン(岡山県)
今回は、岡山県浅口郡でスーパーや量販店向けにロールケーキやシュークリームなど200種類以上の洋菓子を製造する「株式会社サンラヴィアン」が登場。
元々は鉄鋼業を営んでいたカンパニーですが、オイルショックによる業界が低迷。そこで、多角経営で行っていた食品卸のノウハウだけを頼りに洋菓子メーカーに転身。当時、贈答品がメインだったカステラを身近な商品にしたことが評判になりました。その後も、1990年代、家庭でのケーキづくりが普及してきた時に開発した「手作りケーキ用スポンジ台」が、今では売上日本一に。さらには、ケーキのアウトレット店や高級ケーキ店もオープン。
鉄鋼業から洋菓子メーカーへの華麗なる転身を見事成功させたカンパニー。そこには創業者のある揺るぎないモットーがありました。
手づくりケーキ用スポンジ台の売り上げで日本一を誇る洋菓子メーカー。そんなカンパニーが設立当初から製造しているのはカステラ。当時、高級品だったカステラが気軽に楽しめるようになったと、量販店を中心に評判となり、販路を広げていきました。2010年頃からロールケーキがブームとなると、カンパニーは看板商品のカステラでロールケーキをつくることに。しかし、カステラ生地は通常のスポンジ生地に比べ、卵が多く使用されているため、丈夫で曲がりにくく、ヒビの入ったロールケーキに。ヒビをなくすため、卵を減らした試作品もつくってみましたが、カステラ本来の風味がなくなってしまい断念。そこで思い切ってヒビの入ったものをそのまま販売したところ、「ヒビがある方がカステラらしい」と評判になり、ヒット商品となったのです。
カンパニーが現在開発しているのは、健康に配慮したヘルシースイーツ。開発を始めたのは、なんと11年も前のことなんです。約8年の開発期間を経て商品化にまでこぎ着けたものの、現在は通信販売がメインで、売れ行きはあまりよくありません。その理由は、ラインナップがカロリーオフ・タンパク質補給・タンパク質オフなど、特定の用途に特化したもの、さらに、普通の洋菓子より価格が高めのため。そこでカンパニーは、もっと一般の人にもウケる商品をと考え、新たに「低糖質シリーズ」のスイーツを企画しました。何度か試作を繰り返し、栄養成分はクリア済み。現在、満足感のある味わいに仕上げるために改良中とのこと。発売間近の低糖質シリーズに乞うご期待。