株式会社 英田エンジニアリング(岡山県)
今回は、岡山県美作市で金属を加工する産業機械カンパニー「株式会社 英田エンジニアリング」が登場。1974年創業のカンパニーは、1990年代からコインパーキングでお馴染みのフラップ板の製造を開始。中でも、地面に埋まるタイプのフラップ板は、カンパニーが独自に開発した人気商品に。そんなカンパニーが、去年8月に開発し、2021年度中国地域ニュービジネス大賞を受賞したのが、高齢者のアクセルとブレーキの踏み間違い事故防止装置。その画期的な仕組みと開発秘話とは!?さらに、社員の健康と意欲向上を狙った社長の秘策もご紹介!
今年の中国地域ニュービジネス大賞を受賞したカンパニーの「アイアクセル」。アクセルとブレーキペダルの踏み間違い事故を防ぐ製品で、強く踏み込むと連結部分が外れ、物理的にアクセルが踏み込めない仕組みになっているのです。「アイアクセル」は国土交通省認定で、車検にも対応。車に後付けする製品のため、車種や年式によってアタッチメントの形を変える必要があり、その数は約50種類もあるのです。カンパニーのある中山間地域では、病院や買い物に行くために車を手放せない高齢者が多く、踏み間違い事故も起こっている現状がありました。車が必需品となっている地域の役に立ちたいという思いから「アイアクセル」を開発し、地域の高齢者の強い味方となっているのです。
カンパニーが従業員の健康を考え、2020年4月につくったのは社員食堂。毎日、日替わりで管理栄養士が監修したメニューが味わえ、カンパニーが食事代の半分を負担しているのです。さらに、約20台のトレーニングマシンを取り揃えたトレーニングジムも新設。就業前や就業後に無料で利用することができ、運動不足に悩む従業員から大人気となっているのです。そして極め付きは、月に1回、全従業員が参加して行う「座禅の会」。岡山市内の由緒ある禅寺・曹源寺に指導をお願いしている本格的なもの。座禅の会を始めたことで、大事な時に集中できるようになり、事故・ケガ・製品の不良が減少したのです。