有限会社 内田縫製(岡山県)
今回は、色が落ちると七色が現れる?世にも珍しい「レインボージーンズ」を生み出した岡山県のカンパニー「内田縫製」が登場。40年以上にわたり受注の仕事に頼ってきたカンパニーは、自社ブランドの立ち上げを決意!試験的に販売したレインボージーンズは完売!しかし、本格販売に向けて製造を始めようとした矢先…西日本豪雨災害で大きな被害を受けすべてを失ってしまい製造を断念することに。それから4年後、レインボージーンズ復活のきっかけとなったある出来事とは?資金調達のためのクラウドファンディングで集まったお金は目標金額を大きく上回るなんと5000万円!その裏には失敗の許されない挑戦があった。今回は様々な苦難を乗り越え夢のジーンズを生み出したカンパニーのそ~だったのか!に迫ります!
1969年に創業し、名だたるメーカーのジーンズの縫製を手がける「内田縫製」。40年以上にわたり、受注だけで歩んできたカンパニーは、2016年、自社ブランドを立ち上げる決断をしました。競合が激しいジーンズ業界の中で、目を引く生地を探し求めていた時に出会ったのが、色が落ちると虹色が現れるデニム生地。個性が強すぎて買い手がなかなか付かなかったこの生地は、カンパニーにとって、まさに探し求めていたものだったのです。その生地との出会いからわずか3カ月で、「レインボージーンズ」が誕生。試験的に100本を販売すると、瞬く間に完売したのです。本格販売に向けて製造を始めようとした2018年、西日本豪雨で取引先の工場が甚大な被害を受け、確保していたレインボー生地はすべて失われてしまい、レインボージーンズの製造を断念することになったのです。
豪雨災害から4年後のある日、カンパニーの元へ修繕依頼として戻ってきたレインボージーンズ。それは長く履き込んでも鮮やかな虹色を保ち続け、唯一無二のジーンズへと生まれ変わっていました。そこで、カンパニーはプロジェクトの再スタートを決意。以前の生地メーカーは生産を中止していたため、半年かけて探し出した織物メーカーと生地の開発をスタート。レインボージーンズの生地は、色のついた糸をさらにロープ染色で藍色に染めるという特殊な工程が必要。しかし、予算の制約から実験を行う余裕はなく、一発勝負で挑んだ染色は見事に成功。同時進行で行っていた資金調達のためのクラウドファンディングは、目標金額100万円をはるかに上回る5000万円もの資金が集まり、2022年、ついに待望のレインボージーンズが再び市場に登場。自社ブランドの販売も大きく飛躍を遂げたのです。