有限会社吉原木工所(島根県)
今回のそ~だったのかンパニーは、日本の伝統工芸、組子細工を現代建築によみがえらせた、1958年創業、島根県浜田市の有限会社吉原木工所が登場。カンパニーが組子作りを始めたのは16年前。中国地方に組子作りをする建具店がほとんどない時代、単身、富山で修業を積んだ吉原専務が組子細工作りにチャレンジします。しかし、建築の主流は和風から洋風へ。組子細工を活かす場がどんどん減っていき、カンパニーはピンチを迎えます。そんな中、逆転の発想は意外な発見から生まれます。従来の組子細工にある工夫を施すという、吉原専務のアイディアから組子細工が現代建築によみがえります。カンパニーの売り上げも右肩上がり。現在では全国どこでもオリジナルの組子細工の建具が届けられるようになりました。スタジオで実演される組子細工作りの繊細さと優れた技術に、八嶋も「すごい」を連発。今回は、大胆な発想で伝統工芸を現代によみがえらせたカンパニーのそ~だったのかに迫ります。
和室の床の間などの装飾に使われる「組子細工」を施した木工製品をつくっているカンパニーが組子作りを始めたのは16年前。当時、組子作りを行う建具屋は中国地方にはほとんどありませんでした。しかし、その頃、和室の需要は減少傾向で、カンパニーの売上も落ち込む一方でした。和室以外で使えるものを作らなくては生き残れない!そこでカンパニーは組子の柄を大きくすればポップになり、洋室でも使ってもらえるのではと考え、大きな柄の組子をお部屋の引き戸に採用しました。あるようでなかった大きな柄の組子は、住まいにこだわる人たちの口コミで広がり話題に!開発から6年で、北海道から沖縄まで300軒以上に採用されるようになったのです。
全国からオーダーのあるカンパニーの組子製品。遠方のお客さんの採寸と取付は、各地の建具屋さんに依頼しています。ここで問題となるのが、建具屋間のやりとりで決められた採寸方法がなかったのです。そこで、カンパニーが作業をスムーズに行うために1年前に考案したのが、絶対に採寸違いがないようポイントを洗い出し、建具屋であれば誰が見てもわかる独自の採寸シートでした。これを作ってから、これまで返品はないとのこと。こうしてカンパニーの組子製品が住まいにこだわる全国の人の元へ届けられているんですね。