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石州勝地半紙
【所在地】島根県江津市桜江町
石州勝地半紙(島根県)
今回は、島根県江津市から室町時代創業の歴史ある手すき和紙工房「石州勝地半紙」が登場。
近年、人間が乗っても壊れない「和紙でつくった猫ベッド」や何度洗ってもやぶれない「ボディタオル」などユニークな商品を製造販売。実は石見地方でつくられる和紙は他地域と比べて強靭さが特徴。和紙の原料となる「こうぞ」をなるべく繊維が絡みあうように、他では使わない部分まで使用しているからだといいます。さらにカンパニーでは研究を重ね、水に溶けない破れにくい加工方法を開発！
このようなチャレンジの背景には「残念な歴史」が影響していました。それをバネにモノづくりに励んでいるというカンパニーの商品開発のそ～だったのかに迫ります。
ユニークな和紙商品づくり
石見地方で江戸時代後期に創業し、手すき和紙の製造・販売を行っているカンパニー。石見地方では清らかな水が流れ、和紙の原料となるコウゾが良質なため、古くから紙すきが盛んに行われていました。しかし、近年は生活様式の変化で和紙の需要が減少。そこでカンパニーは売り上げを伸ばすために、さまざまなユニーク商品を開発しています。２０１８年に発売したのは、猫愛好家に大人気の猫ベッドとドーム型の猫ハウス。持ち運びしやすく軽いものにするため、使っているのはなんと和紙のみ。厚めにすいた和紙を８層重ねて貼り合わせています。猫ベッドと猫ハウスは発売以来１００個以上を販売する大人気商品となっているのです。
丈夫な石州和紙の秘密
石見地方の和紙は、昔から他の地域と比べて強度があると言われています。その秘密は、原料となるコウゾの甘皮。通常の和紙づくりでは、甘皮まで入れてしまうとデコボコした和紙になってしまうため取り除きます。しかし、石見地方で育つコウゾは良質で滑らかなため、昔から甘皮ごと材料として使っていたのです。甘皮を入れることで繊維同士がより絡み合って、丈夫な和紙になっているのです。
