公益財団法人 奥出雲多根自然博物館(島根県)
今回は、島根県仁多郡で年間2万人が訪れるという人気スポット「奥出雲多根自然博物館」が登場。その人気の理由はなんと日本で唯一の「泊まれる博物館」であるということ。40憶年の生命の歴史が体感できる館内はもちろん、宿泊者が無料で楽しめる「ナイトミュージアム」、さらに本物の化石が置いてある「恐竜部屋」など日々進化している博物館なのです。そんな博物館が新たに始めたのが「住める博物館プロジェクト」。その驚くべき中身とは一体!?
日本で唯一、宿泊できる博物館として話題のカンパニー。1987年に創立、もともとは宿泊施設と博物館は別々に運営していました。オープン当初は話題となり、にぎわいをみせたものの、2010年には入館者数が3分の1にまで減少。そこで2011年、カンパニーは博物館と宿泊施設を一体化し、「泊まれる博物館」としてリニューアルオープン!現在、年間のべ2万6千人が来る人気施設となったのです。この博物館では宿泊者限定の「ナイトミュージアム」を開催。恐竜の鳴き声や照明・CG映像などを駆使して、夜だけ楽しめる工夫が至る所にちりばめられているのです。中でも人気となっているのが、プロジェクションマッピング。実は、これは松江工業高等専門学校の情報工学科の生徒が制作しているもので、ナイトミュージアムは生徒たちの研究成果の発表の場にもなっているのです。しかも、お客さんを飽きさせないため、定期的に新しいアトラクションを制作しているのです。
カンパニーが今年8月から新たに始めたのは、宿泊型の体験交流施設。改装した築80年以上の古民家に泊まりながら、農村文化が残る町の魅力にふれてもらおうというプロジェクトで、「泊まれる博物館」から「住める博物館」したいという思いでスタートしました。外観をそのままに生かしながら、宿泊できるように改装。宿泊者は滞在中、農業体験や自然に親しむ活動のほか、地元行事にも参加できるのです。過疎化が進む中、このプロジェクトを移住につなげて活性化ある町を維持できればとカンパニーは考えているのです。未来を見据えた「住める博物館プロジェクト」は地域の広がりにも期待できそうです。