光浦醸造工業 株式会社(山口県)
今回は、山口県防府市の創業150年以上の老舗味噌カンパニー「光浦醸造工業」が登場。味噌の需要が減少する一方、「乾燥レモン付き紅茶」を開発製造し大ヒット商品に!その相乗効果で味噌の売り上げも20年前と比べて2倍にアップ。さらにはエコなストローまで開発!今回は醸造所という枠にとらわれない発想で売り上げアップしたユニーク味噌カンパニーのそ~だったのかに迫ります!
1865年創業の老舗味噌メーカー。1970年代頃から業務用味噌を中心に販売していましたが、2000年以降は食生活の多様化とともに徐々に販売量が減少。そこで、業務用だけでなく一般向けにインターネット販売を始めましたが、認知度が上がらず、思うようには売れませんでした。そんな中、2010年に開発したのは、国産の紅茶ティーバッグと乾燥レモンをセットにしたレモンティー。開発のきっかけは知り合いの乾燥機メーカーでドライオレンジのスライスを見かけたこと。展示会で評判となり、全国展開している生活雑貨店での販売が決定。その後、他の小売店からも発注が相次ぎ、これまで80万箱以上を販売!今やカンパニーの売り上げの半分を占める商品に成長したのです。
醸造所という枠にとらわれず、ユニークなモノづくりを行うカンパニー。去年開発したのは、繰り返し洗って使える軽くて丈夫なストロー。素材はプラスチックですが、何度も使うことで無駄なゴミを削減できる、エコなストローなのです。このアイデアは、光浦社長の娘の更紗さんが考えたもの。3年前、ストローが鼻に刺さったウミガメの画像を見たのをキッカケに環境問題に興味を持ち、小学3年生の時の自由研究で、環境にやさしいストローをつくることに。空心菜やマカロニなど、様々な素材で試し、研究を進めるうちに「何度も使えるものこそがエコなのでは?」という発想から、洗いやすいプラスチックシートのストローを思いついたのです。カンパニーはこのアイデアをもとに約2年かけて商品化して、特許も取得したのです。