株式会社 建築工房沖川(山口県)
今回は山口出張SP!八嶋さんがスタジオを飛び出し岩国市へ!
岩国のシンボルであり、市民にとって誇りの文化財で、今年創建350年を迎えた錦帯橋。その錦帯橋の維持管理など、橋を守る役目を任されているのが「橋守」。そんな重要な橋守を任されているのが岩国市の「建築工房沖川」の沖川社長。なぜ橋守に選ばれたのか?橋守の仕事とは?今回は地域の人に愛され続ける錦帯橋を守るカンパニーのそ~だったのか!に迫ります。
岩国市で社寺建築や古民家再生などの施工を行っている「建築工房 沖川」。カンパニーの沖川社長は、国指定の名勝・錦帯橋を守る「橋守」。橋守に選ばれた理由は、2001年に約50年ぶりに行われた「平成の架け替えプロジェクト」にありました。地元・岩国を中心に熟練の職人たち約30人が一同に集結し、沖川社長も当時の棟梁を紹介してもらい、28歳でプロジェクトに参加。その架け替え工事の知識と技術をより長く後世に残すという考えから、一番若かった沖川社長が2018年、橋守に任命されたのです。橋守としての主な仕事は、月に一度の橋の点検。橋は常に雨ざらしになっているため、橋の床板や木の節などが腐っていないかをチェック。橋守には、5連の木造アーチの錦帯橋の複雑な構造を理解していることと、架け替え工事の貴重な経験、そして、それらを生かせる技術が必要なのです。
今から22年前に行われた錦帯橋の架け替え工事。橋の架け替え時期は、橋の傷み具合により決めることになっていて、それがいつになるかわかりません。現在50歳の沖川社長は次の架け替え工事で技術を伝えることができない可能性もあります。そこで、沖川社長は架け替え工事で得た知識・技術を後世に伝えるため、それまで個人事業としてやっていたカンパニーを去年、株式会社にして社員を募集しました。その時に入社したのが地元・岩国市出身、18歳の高貫さん。現在、沖川社長の弟子として建築技術を日々学んでいるのです。