株式会社 伊藤(山口県)
今回は、山口県光市にあるステンレスメーカー「伊藤」が登場。カンパニーが労働者の安全を守るために開発した、その名も「くつ底キャッチャー」。実は労働災害の多くは「滑り」が原因によるものだった!カンパニーの製品は現場の「滑り」を防いでくれると大評判に!工場はもちろん、救急車から潜水艦にまで設置され、今では受注件数が1000件を超えるまでに!様々な現場で滑りを防ぐ!その驚きの性能とは?今回は労働者の安全を守るステンレスカンパニーのそ~だったのか!に迫ります。
光市でステンレス加工の会社として1989年に創業した「伊藤」。2010年に開発したのは、転倒による事故を防止するための「くつ底キャッチャー」。これは、ステンレスの板に空いた円筒状の突起に体重がかかった靴底がめり込むことで、すべらないグリップ力ができるという仕組み。食品工場や鉄工所、海上自衛隊の潜水艦など様々な労働現場で採用されています。開発のきっかけは「すべらないハシゴをつくってくれないか」という取引先からの相談。それまでにあったすべり止めの製品を超えるモノを目指し、ゴルフシューズの靴底からヒントを得て開発。さらに、ハシゴは靴底だけでなく手も触れるということで、工夫したのは穴の開け方。板に穴をあける時にできるバリを下から押し戻すことで、バリをなくしているのです。販売を始めてからは、カンパニーの製品を設置した企業の口コミなどにより納品件数は徐々に増加。2022年には1000件を突破したのです。
労働災害のうち約4割は転倒や転落によるもので、その主な原因はすべりによるもの。カンパニーはそこに社会的意義とビジネスチャンスを感じて、町の中のすべるリスク「すべリスク」がある場所を探し、日々、「くつ底キャッチャー」を付けられる場所がないかを研究しています。そんな中で、伊藤社長が特に気になっているのが、お店の中にある「すべリスク」。居酒屋さんには、フライヤーから飛び跳ねた油が付着した床。アパレルショップには、階段の角にある金属製の段鼻。また、このお店の前に設置してある排水溝の金属製のフタなど、様々な場所に「すべリスク」があるのです。こうした町の声を実際に聞くことで、カンパニーはニーズに合った製品の開発をしているのです。