11.02.24(木)  「春一番」は“瀬戸内上空を通過”!?


春を告げるいろいろなものの一つに「春一番」があります。

「春一番」は、立春から春分までの間に吹く、暖かい南寄りの強風や暴風のことです。
発達した低気圧が日本海を進むと、強い南風が四国や中国地方などに吹き、大荒れの天気となります。
しかし中国地方の場合は少し変則的で、
山陰地方では強い風を吹かせますが、その時広島県や岡山県など瀬戸内ではあまり強い風が吹かないことが多いのです。

実は瀬戸内では、瀬戸内海の海水面に触れて冷やされた冷気が下層に淀んでいるため、
暖かい強風がその上を通過することが多いのです。
強風は中国山地を越え、山陰地方に吹き降ろし春一番をもたらします。フェーン現象が発生して気温も上がるんです。
一方冷気のある広島など瀬戸内では、風が弱く、気温も上がりにくいのが特徴です。
(中田隆一)

   
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