13.07.22(月)  使い方次第・・・


暑い日が続いていますが、
みなさまいかがお過ごしでしょうか?

23日は二十四節気の「大暑(たいしょ)」。
一年で一番暑い時期を迎えるという意味ですが、
今年はもうとっくに暑い時期を迎えていますね・・・。

さて、洗濯物を外に干す時に「降水確率」を
利用・参考にされている方も多いと思います。
そこで問題。
次のうち、正しいのはどれ?
・降水確率は、数字が大きいほど大雨が降る。
・降水確率は、数字が小さいときは小雨しか降らない。
・降水確率が100%の時は、間違いなく大雨になる。
・降水確率が0%の時は、雨は一滴も降らない。

どーでしょう?
答えは・・・。
降水確率の解釈としては、4つとも全部間違いです。

降水確率の正しい意味は、対象時間内に
「1mm(ミリ)以上の雨(または雪)が降る確率」
ただそれだけです。
ですから、雨の強さとか、雨の量とか、
雨が降る時間の長さとかは全く関係ありません。
そういう意味は含まれていないのです。
単純に「雨が降るかどうか」の確率です。
降水確率50%の意味は、
「雨が降る確率は50%→降るかどうかは五分五分」
です。
降水確率20%でも強い雨が降ることもありますし、
降水確率80%でも弱い雨しか降らないこともあります。

もうひとつ“1mm(ミリ)以上の雨”というのが
重要(?)で、ぱらぱらっと一時的に降るような雨は
1mmには達しません。
観測上もほとんど0mmとか0.5mmです。
と言うことで、降水確率が0%の時に、
ぱらぱらっと雨が降っても、ハズレにはならないのです!
え~~~!?そんなのってあり~!?
降水確率というものは、そういうものです。

それでも降水確率は、
天気予報の中でもみなさんからの注目度の高い情報です。
降水確率しか見ないという方もいらっしゃる位です。
洗濯物を外に干すかどうかの判断も降水確率で!
と断言されている方もいます・・・。
しかし、降水確率30%とか40%とかになると、
「中途半端な確率だなあ」と、判断に困って
しまわれませんか?

気象予報士の立場としては、正直言って予報が難しい時は、
この降水確率を使ってごまかしてお伝えできるので、
助かってます(笑)! ・・・とは、私(山本)は
絶対に言いません!
夕方のスーパーニュースの天気コーナーで、
私が担当するときは、一切この「降水確率」は使っていません。
なぜって?それは降水確率で「ごまかしたくない」からです。
気象予報士が直接解説する天気コーナーなら、
降水確率は必要ないと思っています。
降水確率を使わなくても解説できるだけのプロ意識は、
持ち続けたいな・・・と思っています。

さて、長々となりましたが、降水確率、
みなさんはどのように利用されますか?
これからも洗濯を干す時や、
かさを持っていくかどうかの判断に利用しますか?
使い方次第で、役に立ったり、痛い目にあったり・・・。
これからもそんな降水確率を愛して?あげて下さいませ。

                                                  (やまもとたけひろ)

   
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