12.02.01(水)  今春のサクラの開花は…


厳しい寒さが続いていますね。
そんななか、縮景園にサクラ(ソメイヨシノ)の取材に行って来ました。







当然、つぼみは固いまま…
でもこれが暖かくなるにつれてだんだん膨らんでいって、薄紅色の花を咲かせる…
自然の神秘ですよね…

民間気象会社のひとつでもある
テレビ新広島の「TSS天気予報」
では
広島市のサクラの開花を3月31日か4月1日と予想します!
(去年4月1日 平年3月27日 民間気象会社についてはこちら 気象庁ホームページ参照)

・この冬が非常に寒かったことで、開花には好影響
・ただこのさき4月にかけて寒い日が多いこと
・特に今月下旬、サクラの開花に影響する3月下旬の気温がかなり低いと考えられること
以上を理由に、去年と同じで平年より少し遅いかなと予想しました。
なお
・福山市など南東部では、これより2日前後遅くなる(4月2~3日ぐらい)
・県の北部や内陸部では、これより1週間~10日程度遅くなる(4月10日~半ば)
・満開はそれぞれ開花から1週間から10日前後あと
となります。
おそらく、開花した時期の気温が低いので10日前後かかるのかな? と思っています。
入学式の時期にちょうどいいかもしれませんね!


実は「冬の寒さ」はサクラが綺麗に咲くために必要なのです。
夏に花芽を作ったサクラは、秋になると休眠します(冬眠とおんなじだね)
その休眠から目覚めさせるのが“厳しい冬の寒さ”なのです!
その目覚めた花芽が、暖かくなるにつれて成長し、綺麗な花を咲かせるのです。
これを“休眠打破”といいます。
今冬はかなり寒いので休眠打破はバッチリ!
今年はサクラが綺麗に咲く条件が揃っています!!

暖冬などで休眠打破がないと、サクラが綺麗に咲き揃わない時があるのです。
実は地球温暖化などで、南日本を中心にそうなる年も結構増えてきました…

午前中までの冷たい雨も上がった昼下がりの縮景園…
とても心地よく、思わずのんびりしてしまいました…(会社にはないしょだ)



(抹茶セット400円 行くと毎回たのんじゃう…)



ここ数年、「サクラの開花予想」を取り巻く環境が変化しています。
気象庁(広島地方気象台)が、サクラの開花や満開についての観測を続けています。
観測の対象となっているソメイヨシノの木を“標本木”といいます。
実はこの標本木、2008年までは広島市中区の縮景園の中に7~8本ありました。
その中のどれかの木のうち、数輪の花が開いたら“サクラの開花”を発表していました。
しかし2009年からこの標本木がなぜか“1本だけ”になってしまいました。
(しかも、それまではその木が標本木の中で一番最初に咲いていたのが、
2009年以降、その標本木がダントツで一番遅くなってしまったのです…)
観測の条件が変わってしまったことになり、観測値や統計に影響しているのではないかと危惧しています。
(以上の理由で、過去の標本木はちょっと早く咲くかも…)


また民間気象会社も独自にサクラの開花予想を発表していることもあり
気象庁は3月第一週から毎週発表していた開花予想を、去年から廃止しました。
それもあって、去年より民間気象会社の開花予想の競争が激しくなっています。
競争が激しくなるのはいいのですが、
「早く発表する」ことのみを競っているような気がしてならないのです…
(すでに大手2社が発表済み)

お花見の予定を立てたり、お弁当屋さんが仕込みのスケジュールを立てたりと
毎日の気象情報と同じぐらいアテにされる開花予想も、正確なのが一番ですよね。
実際、早く出したのはいいものの、開花になるまでなんども発表を出し直します。
当然、開花と近い時期になればなるほど、より実際の開花と予想が一致してくるのですが
それなら「予想を競って早く出す意味」がないような気もしませんか?
なんか釈然としないのです…

まあ、民間気象会社のひとつであるTSSも“地元広島の意地”をかけて参戦してみました
よっぽどのことがない限り変えるつもりないです。参考にしてみてください!
(hadaken)

参考:各気象会社の開花予想(去年4月1日 平年3月27日)
A社:3月28日
(1月20日発表)
B社:3月29日
(2月1日発表)
TSS天気予報 3月31日か4月1日
(2月1日発表)

   
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