馬と仲間と共に…コロナ禍を乗り越え駆ける 広島大学馬術部
11/18(水) 11:45
コロナ禍を乗り越え全国大会に出場する広島大学馬術部。部員たちの熱い思いを取材しました。
東広島市西条の広島大学。創部60年を超えた伝統ある馬術部は、キャンパスの南側にあるグラウンドで平日早朝に練習しています。
馬術は馬と心を通わせるスポーツ。主に、障害を飛びゴールまでの速さを競う「障害馬術」と馬の動きの美しさと正確さを競う「馬場馬術」があります。広島大学は去年まで中四国大会を連覇していた強豪チーム。しかし今年、新型コロナの影響で大会が中止になってしまいました。
【広島大学馬術部 主将 工藤零也さん】
「コロナ禍で学生の騎乗が止められたときは、もどかしい気持ちと、大会などの先が見えない中で、 これからどうなっていくんだろうという不安もありました」
そして今年の4月、大学で部活動が停止。部員の皆さんは乗馬ができなくなりました。授業もオンラインになる中、県外出身者が大半の部員たちは、馬の世話をどうしていたのでしょうか。
【広島大学馬術部 主将 工藤零也さん】
「馬が心配ですし、馬と関わっておきたいという気持ちが、部員みんな強かったので、広島に残って馬のお世話をしていました」
気温も冷え込んできた午前5時…。まだ日も昇ってないのに、続々と学生たちが集まってきます。学生たちは、全員で協力しながら、早朝から馬の世話を始めます。馬の背中には乗れなくなりましたが、全部で7頭いる馬のお世話は、毎日しなければいけません。
【広島大学馬術部 主将 工藤零也さん】
「厩舎の掃除だったりとか、餌の係だったり、いろいろありますので、人手が欲しいところではありますね」
部員たちがさらに困ったのは部活停止の影響で新入部員が入ってこなかったこと。人出が必要なだけに何とか新入部員に入ってもらわなくては、満足なお世話をしてあげられません。
【広島大学馬術部 2年 林悠太郎さん】
「新歓活動のほうも、対面での勧誘が禁止になってしまいまして。部員全員で議論を重ねた結果、最終的に出たアイデアで、オンラインの勧誘をせざるを得なくなってしまった」
部員たちは自ら考え、馬術部のPR動画を作成。SNSなどを使って新入部員を募集していきました。
【広島大学馬術部 2年 林悠太郎さん】
「何人かは馬に乗れないけれども、魅力を感じてくれて、入部してくれた部員もけっこういます。 それは本当にありがたいことだと思っています」
【広島大学馬術部 1年 吉朝開(はるき)さん】
「オンライン新歓で、馬術部ってこんなんだよとか、こんなことができるよなど、 馬と一緒にできることが楽しそうだなと教えてもらって、入ろうと思いました」
1年生の吉朝さんは、広島大学に馬術部があることは入学するまで知りませんでしたが、先輩たちのオンライン勧誘に興味を持ち入部。早起きはできていますか?
【広島大学馬術部 1年 吉朝開(はるき)さん】
「僕は、朝ご飯を食べてからくるので、毎朝4時半くらいに起きています。最初のほうは、目覚まし時計を3つくらいセットして、起きていたんですけど、最近、ちょっとずつは慣れてきました」
午後4時。厩舎の掃除と餌やりを、当番制で毎日行っています。吉朝さん! 慣れない餌の準備に時間が掛かっちゃったから、馬たちがごはんを待ちわびていますよ! 餌をもりもり食べる馬たち。バケツたっぷりの食事を1日4回も食べるんです!
午後5時。吉朝さん、長い一日でしたね!今日は、これでもう終わりですか?
【広島大学馬術部 1年 吉朝開(はるき)さん】
「僕は、夜の餌やりがあるのでまた20時ごろに来ます。馬と関われるので楽しみです」
馬への愛があるから苦にならないんですね! 7月。部活動が制限的に再開。平日のみ1日2時間だけ乗馬できるようになりました。
【広島大学馬術部 主将 工藤零也さん】
「ひさしぶりに馬に乗ってみると、馬の温かさなどで、生き物っていうものを感じられるので、気持ちいいですね」
どれだけ気持ちいいのか。小型カメラを装着してもらい走ってもらいました。すごく高いし、スピードも出ていますね!颯爽と駆ける!これは気持ちいいですね! およそ3ヵ月の部活停止期間、笠置総監督は部員たちの成長を感じていました。
【広島大学馬術部 総監督 笠置洋二さん】
「例えば、オンラインでの打ち合わせや部会をやるなど、部員みんながかなり、オンライン会議でアイデアをぶつけ合ったらしいですよ。そういうときは、部員みんなが生き生きしていますね」
【広島大学馬術部 4年 才迫明日香さん】
「馬に乗れないとはいっても、馬を走らせるなど、運動させることはできていたので。 馬も生き物なので、昨日と今日が同じということはあんまりなくて、日々変化があるので、それを見るのも楽しみでした。あとは、馬に乗れなくても、本などを読んで、勉強をして、知識を貯めることはできたので。コロナ前よりもできるようになったというか、新しくやってみようと覚えたこともあるので、成長した感じはありますね」
馬に乗れない時期を、馬と触れ合いながら、ポジティブに過ごした上級生と、こんな時期でも入ってきた新入部員。全員が1つになってこの苦難を乗り越えています。
9月には部内のみですが試合も行い、11月には全国大会が行われる事が決定しました。
少しずつ日常が戻ってきています。
【広島大学馬術部 主将 工藤零也さん】
「今年はやっぱり、部が存続できるかというところから、みんなひとりひとりが考えて、
改善できるように努力していくことが、チーム一丸としてできたっていうのが、非常に大きいですね」
東広島市西条の広島大学。創部60年を超えた伝統ある馬術部は、キャンパスの南側にあるグラウンドで平日早朝に練習しています。
馬術は馬と心を通わせるスポーツ。主に、障害を飛びゴールまでの速さを競う「障害馬術」と馬の動きの美しさと正確さを競う「馬場馬術」があります。広島大学は去年まで中四国大会を連覇していた強豪チーム。しかし今年、新型コロナの影響で大会が中止になってしまいました。
【広島大学馬術部 主将 工藤零也さん】
「コロナ禍で学生の騎乗が止められたときは、もどかしい気持ちと、大会などの先が見えない中で、 これからどうなっていくんだろうという不安もありました」
そして今年の4月、大学で部活動が停止。部員の皆さんは乗馬ができなくなりました。授業もオンラインになる中、県外出身者が大半の部員たちは、馬の世話をどうしていたのでしょうか。
【広島大学馬術部 主将 工藤零也さん】
「馬が心配ですし、馬と関わっておきたいという気持ちが、部員みんな強かったので、広島に残って馬のお世話をしていました」
気温も冷え込んできた午前5時…。まだ日も昇ってないのに、続々と学生たちが集まってきます。学生たちは、全員で協力しながら、早朝から馬の世話を始めます。馬の背中には乗れなくなりましたが、全部で7頭いる馬のお世話は、毎日しなければいけません。
【広島大学馬術部 主将 工藤零也さん】
「厩舎の掃除だったりとか、餌の係だったり、いろいろありますので、人手が欲しいところではありますね」
部員たちがさらに困ったのは部活停止の影響で新入部員が入ってこなかったこと。人出が必要なだけに何とか新入部員に入ってもらわなくては、満足なお世話をしてあげられません。
【広島大学馬術部 2年 林悠太郎さん】
「新歓活動のほうも、対面での勧誘が禁止になってしまいまして。部員全員で議論を重ねた結果、最終的に出たアイデアで、オンラインの勧誘をせざるを得なくなってしまった」
部員たちは自ら考え、馬術部のPR動画を作成。SNSなどを使って新入部員を募集していきました。
【広島大学馬術部 2年 林悠太郎さん】
「何人かは馬に乗れないけれども、魅力を感じてくれて、入部してくれた部員もけっこういます。 それは本当にありがたいことだと思っています」
【広島大学馬術部 1年 吉朝開(はるき)さん】
「オンライン新歓で、馬術部ってこんなんだよとか、こんなことができるよなど、 馬と一緒にできることが楽しそうだなと教えてもらって、入ろうと思いました」
1年生の吉朝さんは、広島大学に馬術部があることは入学するまで知りませんでしたが、先輩たちのオンライン勧誘に興味を持ち入部。早起きはできていますか?
【広島大学馬術部 1年 吉朝開(はるき)さん】
「僕は、朝ご飯を食べてからくるので、毎朝4時半くらいに起きています。最初のほうは、目覚まし時計を3つくらいセットして、起きていたんですけど、最近、ちょっとずつは慣れてきました」
午後4時。厩舎の掃除と餌やりを、当番制で毎日行っています。吉朝さん! 慣れない餌の準備に時間が掛かっちゃったから、馬たちがごはんを待ちわびていますよ! 餌をもりもり食べる馬たち。バケツたっぷりの食事を1日4回も食べるんです!
午後5時。吉朝さん、長い一日でしたね!今日は、これでもう終わりですか?
【広島大学馬術部 1年 吉朝開(はるき)さん】
「僕は、夜の餌やりがあるのでまた20時ごろに来ます。馬と関われるので楽しみです」
馬への愛があるから苦にならないんですね! 7月。部活動が制限的に再開。平日のみ1日2時間だけ乗馬できるようになりました。
【広島大学馬術部 主将 工藤零也さん】
「ひさしぶりに馬に乗ってみると、馬の温かさなどで、生き物っていうものを感じられるので、気持ちいいですね」
どれだけ気持ちいいのか。小型カメラを装着してもらい走ってもらいました。すごく高いし、スピードも出ていますね!颯爽と駆ける!これは気持ちいいですね! およそ3ヵ月の部活停止期間、笠置総監督は部員たちの成長を感じていました。
【広島大学馬術部 総監督 笠置洋二さん】
「例えば、オンラインでの打ち合わせや部会をやるなど、部員みんながかなり、オンライン会議でアイデアをぶつけ合ったらしいですよ。そういうときは、部員みんなが生き生きしていますね」
【広島大学馬術部 4年 才迫明日香さん】
「馬に乗れないとはいっても、馬を走らせるなど、運動させることはできていたので。 馬も生き物なので、昨日と今日が同じということはあんまりなくて、日々変化があるので、それを見るのも楽しみでした。あとは、馬に乗れなくても、本などを読んで、勉強をして、知識を貯めることはできたので。コロナ前よりもできるようになったというか、新しくやってみようと覚えたこともあるので、成長した感じはありますね」
馬に乗れない時期を、馬と触れ合いながら、ポジティブに過ごした上級生と、こんな時期でも入ってきた新入部員。全員が1つになってこの苦難を乗り越えています。
9月には部内のみですが試合も行い、11月には全国大会が行われる事が決定しました。
少しずつ日常が戻ってきています。
【広島大学馬術部 主将 工藤零也さん】
「今年はやっぱり、部が存続できるかというところから、みんなひとりひとりが考えて、
改善できるように努力していくことが、チーム一丸としてできたっていうのが、非常に大きいですね」