昆虫型ドローンへの応用に期待 トンボのハネ断面の凹凸によって揚力10%アップ 広島大学が研究

12/20(水) 18:24

広島大学はトンボのはねの断面にある凹凸によって上向きの力=揚力を最大でおよそ10%も増やせることを解明しました。これにより昆虫の形をしたドローンへの応用に期待が高まっています。

広島大学大学院の統合生命科学研究科の研究グループなどは20日、飛行機の翼のような流線型の翼とは異なりトンボのはねの凹凸が起こす空気の流れが上向きの力=揚力を増やすことが判明したと発表しました。

凹凸のある構造やはばたきによって生じる渦により瞬間的な揚力が最大でおよそ10%も上昇することが新たに分かったということです。
揚力が10%上昇した場合、10%重い重量まで支えることが可能となりドローンに重要な「どれだけ重い荷物を素早く運ぶことができるか」という課題解決に一歩近づくことになります。

このドローンが揚力を生み出すには空気の流れの関係で飛行機などと比べてより小型で低速で飛行することが重要だということです。

【広島大学大学院 統合生命科学研究科・藤田雄介さん】
「災害現場で活躍できるような小型のロボットやドローンが作成される時の手助けになるのではないか」