新広島駅ビルの商業施設「ミナモア」ロゴデザイン発表 地元出身デザイナーが込めた思い 開業が待ち遠しい

6/26(水) 18:32

来年春に開業する予定の新・広島駅ビル、その中にできる商業施設の名称が「ミナモア」と発表されましたが、26日、そのロゴデザインが発表されました。
地元デザイナーが込めた想いと誕生の裏側を取材しました。

これは建設中の新・広島駅ビルを撮影した映像…。
外からは見えない内装工事も着々と進んでいることが分かります。
先週初めに巨大な橋桁が設置され、ますます待ち遠しい来年春の開業…。

【野川アナ】
「午後1時前です。多くの報道陣が集まる中、まもなくミナモアのロゴが発表されようとしています」

【発表】「それではまいります。どうぞ!」

ロゴを手がけたのはアートディレクターでグラフィックデザイナーでもある久保章さん。

【guide・久保 章さん(52)】
Q:いろいろありますね?
「本当に気を付けているのはロゴはすぐに消費されないもの。長く使っていただくものなのでその耐久力をすごく意識している」

広島出身、18歳で上京後、東京のデザイン事務所で数多くの作品を手掛けてきた久保さん。
14年前に呉市にUターンし、これまで店舗や商品のデザインだけでなく教科書の表紙に採用された実績もありますが、今回のロゴを生み出すまでには様々な点でかなりの力が入ったといいます。

【久保さん】
「駅ビルの考え、理念、みんなが考えたネーミングの意味が造形で伝わるものというハードルの高いお題ではあった。それを一つずつ検証しながら」

実はコンペの誘いがあったのは去年の年末で提出は今年2月初旬…。
およそ1カ月という非常に短い期間で考え抜きデザインを完成させました。

【久保さん】
「どのくらいの人が駅を行き交っているのか、一日駅にいて観察した」

そして、10種類以上試作した中から2つの案を持ちプレゼンの場にたった久保さん。
審査員から”一過性の流行に左右されないデザイン”などと評価され採用が決まりました。

【久保さん】
「シンボルマークの上のMはミナモアの頭文字のMや名前に込められた水面を表現していたり、駅ビルは横長で真ん中が凹んでいる外観になっているのでそういったディティールもMで表現している。下に3本の線があるが、それは川や路面電車が新駅ビルに乗り入れている様子をデザインしている」

また、ロゴの”人格”ともされる色については…。

【久保さん】
「これですね。1マス移動すると濃すぎるし1つ戻ると優しすぎる。まさにこの色が僕の考えるミナモアのカラーだった。カープのCマークみたいな感じで(ロゴには)広島のみなさんに愛され一緒に育っていくようなものになればという思いは強く込めている」

ロゴデザインは今年夏ごろ、建設中の外観に設置される予定だということです。

<スタジオ>
パース図も新たに公開をされました。南側の正面に4カ所にロゴが入るということで、具体的になってきました。木村さんワクワクしますね。

【コメンテーター:エディオン女子陸上部アドバイザー・木村文子さん】
「ワクワクしますね。川がイメージされたり、路面電車が入ってくるところがイメージされたり、言葉を形にするってすごく難しいことだと改めて感じました。広島県民として愛着のあるロゴとして親しんでいきたいと思います」

まさに広島県民が愛着を持つ。ここで暮らして生きている人たちが愛着を持つ。そこもひとつデザインの基準だったということです。来年春の開業が待ち遠しい限りです。