豪雨から6年 高校生が「避難所内」や「備蓄」知るマップ作製 若者や外国人にも伝えたい 広島・熊野町

7/5(金) 18:52

西日本豪雨災害から6年を機につくられた一冊の冊子…。
タイトルには避難所内の「内」という部分が強調されています。
広島県熊野町内3か所の避難所内部や特徴、備蓄について詳しく解説されています。

つくったのは熊野高校2年の西村 まこ さん。
災害当時は小学5年生。自宅近くの土砂が崩れたため、親が働く店舗で避難生活を送っていたといいます。
あの日から6年、マップ作りに動いた理由は…。

【熊野高校2年・西村 まこ さん】
「自分の周りのおじいちゃんやおばあちゃんが『私たちはもういいよ』と雨の時、避難しない姿を見てきたので、何年か経ったら忘れていくものなのかと思って、この6年でマップを作った」

地元で育った地元の高校生が呼びかけることが再び意識を高めるキッカケになるはず…。
印刷代の捻出を校長に直談判し、工面した予算で完成した冊子は、町内の各家庭に配られる回覧板などで見ることができます。

【熊野高校2年・西村 まこ さん】
「熊野町は高齢者が多いと思うので、アナログな方法もとりつつ、デジタルで若い人に見られるようにするためホームぺージに載せてもらった」

この日、学校の教室で活動していた西村さん…。

【熊野高校2年・西村 まこ さん】
「避難というのは、全員に行き渡らないといけないと考えていて、一人でも多くの被災者を減らしたいという思いからはじめていったので、この英語版は必要だと思っていて…」

所属する部活の仲間に協力を求め、手分けして翻訳した英語を確認する作業を行っていました。

【熊野高校2年・西村 まこ さん】
「防災って『Bousai』と言っている人が結構いたが、ALT(外国語指導助手)の先生に聞いたが『u』がなしになりました」

翻訳に関わった2人はどちらも熊野町出身…。

【熊野高校3年・平野 愛善さん】
「意外と自分の中では6年経つのが早い」

【熊野高校2年・福岡 麻菜さん】
「そのときの家の裏の山が朝起きたときに崩れたのが聞こえた。木がバキバキと折れる音はいまでも鮮明に覚えている」

しかし、そんな2人も『避難所』のことを実はあまりよく知りませんでした。

【熊野高校2年・西村 まこ さん】
「『これを英訳してほしいんです』と言ったときに、こんなのあるんだと言っていたのでやはり、みんな知らなかったんだなと思い、積極的に広めていきたいなと強く感じた」

【熊野高校3年・平野 愛善さん】
「そういう課題を自ら見つけて、実行してくれているというのは、刺激になりますし、より防災減災について考えていかないといけないなと強く思う」