「無人ショベルカー」の操縦訓練 土砂災害現場で二次被害防ぐ 小さなコントローラーで遠隔操作

7/24(水) 18:20

いつ起きるかわからない「災害」。その復旧で二次被害を防ぎながら安全に作業を進めるための訓練が行われています。

真剣な表情でコントローラーを扱う建設会社の担当者…。
何を動かしているかというと…。

【野川キャスター】
「こちらが実物のショベルカーということだが大きいですね。間近でみると迫力があります。このあたりをみると構造も特殊になっており分解できるような…」

国土交通省・中国技術事務所に配備されている”特殊”なショベルカー。
操縦席に人の姿はなく遠隔で操作できるのが最大の特徴です。

【国交省 中国技術事務所・和田慎司施工調査・技術活用課長】
「大規模な土砂崩落、次の災害につながるような土砂崩落があると即時に撤去ということも必要になってくるので、そういうことも想定して管理している」

まだ、県内での出動実績はありませんが、これまで熊本地震や2018年の北海道胆振東部地震では現地に派遣されました。

【野川キャスター】
「いままさにショベルカーが土をすくおうとしているところですが、運転席に人はいません。操縦はこちらモニターを見ながら遠隔で行われています」

万が一の出動時には事前に協定を結んだ民間企業に操縦してもらうことになります。
このため中国技術事務所は今週、県内外の企業43社77人に参加してもらい遠隔操作訓練を行っています。

「これ難しいですね…うわ~…」

直接現場を見ながら操る普段とは大きく異なり、モニターと小さなコントローラーでの操縦に苦戦する企業の担当者。

【参加企業の担当者】
「モニター越しというのがこれほど距離感がつかめないものかと改めて実感した。そこがもうちょっとつかめるようになるともっとうまいことできるのかなと思う」

近年高まる災害リスクへの備えが進んでいます。

<スタジオ>
今回取材した遠隔操縦で動くショベルカーですが…、「無人」だけでなく注目なのが「分解組み立て型」という特徴です。

13のパーツに分解でき、トレーラーで直接もっていけない場所でも空から運んで現地で組み立てるということができます。

また、この他にも民間で所有しているショベルカーの運転席に取り付けるだけで遠隔操縦ができるロボットというのもあるようだが、万が一に備えて連携した万全の備えに期待したいですね。

【コメンテーター:木村文子さん】(エディオン女子陸上部アドバイザー)
「日頃の備えが減災にも繋がっていくと感じます」

是非、技術の練度も上げて安全に復旧、二次被害を防ぐことを進めていきたいですね。