夏休みに急増する水の事故 「わずか一歩で急に深くなる」 海や川で遊ぶ時のポイントは?

7/29(月) 18:27

夏休みに入って県内では海と川で中学生が溺れる事故が相次いで発生しました。
水辺で遊ぶときに気を付けるポイントをツイセキしました。

【向井記者】
「川の流れは穏やかに見えて、一見危険な場所ではないようにも見えますが、どんなところに危険が潜んでいるんでしょうか」

今月26日午後、広島市安佐北区深川の三篠川で、川遊びをしていたとみられる男子中学生が溺れ、川岸からおよそ15メートル離れた深さ3メートルの川底で、意識不明の状態で発見されました。
当時、川では中学生3人が川遊びをしていたということです。

消防士で救命講習などの活動を行う西川久之さんは、今回事故があった川について見た目にはわからない危険があるといいます。

【消防士 ボーイスカウト広島県連盟・西川久之さん】
「(流れが)穏やかに見えるぶん本流の流れが速いところがちょっと見えずらい。安心感があるところがこわい。水面より下は速いところがあるそれが危険な場所」
Q:入ってみないとわからない?
「わからないですね」

実際に川に入ると流れでだけではない危険が潜んでいました。

【消防士 ボーイスカウト広島県連盟・西川久之さん】
「この辺から一気に(深くなる)私の場合腰が浸かってしまいました」
Q:今の一歩で?
「一歩戻ると(浅い)」

西川さんが指摘したのは急な深さの変化。
浅瀬の場所からわずか一歩で急に深くなるといいます。
さらに…

【消防士 ボーイスカウト広島県連盟・西川久之さん】
「岩まで近いように見えますが、泳ぎが覚えがある人は辿りつけると思うけど、流れにのまれて(溺れてしまう。深くなって足を突こうと思ったら2~3m深いところもある」

そして、溺れそうになっても慌てないで対処してほしいと話します。

【消防士 ボーイスカウト広島県連盟・西川久之さん】
「息が吸えるときに吸って力を抜いて空を見ることを思い出してもらえれば、慌てずに空を見上げて脱力して空を見上げれば(体が)浮くので」

一方、今月21日には坂町にある海水浴場「ベイサイドビーチ坂」で、溺れそうになっている妹を助けようとした、女子中学生が溺れて死亡する事故がありました。
川だけでなく海での事故に、専門家は注意を呼び掛けます。

【水難学会・斎藤秀俊理事】
「7~8月は水難事故が多い時期ですので、まず最初にひざ下までの水深を守る。次に、急に飛び込まない。家族で出かけるときには子供を見守るではなくて、水の中に入って一緒に遊ぶことをいうことを心がけてほしい」

夏休み入って相次ぐ水の事故。
楽しく遊ぶためには正しい知識を身につける必要があります。

(スタジオ)
<注意点まとめ>
・見た目の流れに油断しない
・川の深さに慎重に
・溺れそうになったら息を吸って空を見上げる
・「ひざ下」の深さの場所で遊ぶ
・子どもを見守るのではなく、子どもと一緒に遊ぶ

【コメンテーター:元カープ・山内泰幸さん】
「川で遊びたい気持ちはわかりますが、そこには危険があるということをしっかり認識しておかないといけないと思います。泳ぎに自信があっても本当に注意して遊ぶことが必要だと思います」