日本初!ミニSL展示の博物館 石炭を燃やして動く本格的なミニ蒸気機関車 煙・匂い・力強さに興奮

9/4(水) 20:30

鉄道の魅力を熱くお伝えする野川キャスターの「てつたま」。
野川さんお願いします。

【野川キャスター】
先々週から鳥取県東部にある第3セクター若桜鉄道を取材しています。今回は加藤さんも俄然興味が湧くかもしれません。
若桜鉄道の沿線でパラダイスを発見しました。それでは…

【野川キャスター・隼駅を守る会 山村俊太さん】(前回放送)
「あら、あれ?隼じゃないですか、これ?隼駅に、隼」「はい、そうです」

前回は若桜鉄道沿線の住民グループ・隼駅を守る会の山村さんに案内され、隼駅とスズキの大型バイク『隼』。
その名前のつながりで若桜鉄道を盛り上げる取り組みを取材しました。
さらに…
【隼駅を守る会 山村俊太さん】
「第二八東川橋梁。2009年には登録有形文化財」

若桜鉄道沿線に点在する鉄道施設23カ所が登録有形文化財に!沿線が丸ごと登録されるのは全国でも初めての事で、人口が減り続ける中でも地域が一丸となって若桜鉄道の盛り上げに取り組んでいました。
そんな山村さんとは、ここでお別れ。

(今回放送はここから)
隼駅から少し足を伸ばして、向かった先は…

【野川キャスター・やずミニSL博物館 山根徹 館長】
「さあ、ということで、やずミニSL博物館。『やずぽっぽ』 お邪魔しましょう。
こんにちは、あ!お世話になります」
「こんにちは。いらっしゃいませ。館長の山根と申します」
「館長さん」
「はい」

『やずぽっぽ』は2017年に開館した日本初のミニSLを展示する博物館です。
1~2メートルほどの小さな蒸気機関車ですが、18両すべて実際に石炭を燃やして走ることができます。

【やずミニSL博物館 山根徹 館長・野川キャスター】
「こちらの方はですね。まあ、1/13とかね。1/11とか。小さいサイズのミニSL。
で、こちらのほうがね、1/8.4というね」
「大きくなってますもんね。ワンサイズ」
「若干大きなサイズね。その関係でこういうふうに、レールが3本引いてあるので」
「確かに、三線軌条ですよ」
「在来線と新幹線のそういう感じですね。これでこのミニSLね、実際にこの石炭を焚いてですね、蒸気で走ると」
「このサイズですけども、実際の動力も蒸気で」
「はい、蒸気で」
「そちらのD51一段と大きくないですか?」
「これね。これはまあ、ステンレス製のね、ちょっと風変りな色をしておりますけれども」「ちょっとね、真っ黒でない」
「はい」
「すごいC12、9600形ときて、D51ですね。B型もあります。B型!小型のね。
だいたい、入れ替え用なんかに使われるんじゃないですかね」
「はい、そうですね、入れ替え用のね」
「構内でいろいろと働いていた車両、機関車ですけども。でもやっぱりこう扇形に並ぶと、こうしてみた時にスケール感といいますか、迫力」
「そうですね。壮観な感じがしますね。やっぱりね」

展示されている車両のほとんどは、名誉館長の中村仙一郎さんが趣味で集めたコレクションで、実際に乗ることもできるんです。屋外へ出すには、本物のSLさながら。
中央の転車台を使います。

【やずミニSL博物館 山根徹 館長・野川キャスター】
「じゃあ、これでいくか」
「おっ、逆機。バック運転で。入って行きまして」
「このようにバックで入りましょう。それで電動ですから、これね。行きますよ」
「見ましょう」
「なかなかリアルでしょう?」
「スピードが本当にリアル。見いってしまいました。思わずね。ゆっくり、本当にスピードが実際の転車台を間近で見たときに感じるスピード感とすごく似てました」

そして、博物館の外には1周125メートルのミニSLのコースが設置され、週末や祝日を中心に運行しています。
この日は平日だったんですが、特別に乗せてもらえることに…

【野川キャスター・やずミニSL博物館 山根徹 館長】
「館長。今日、私が乗る客車を引っ張るのは?」
「のは…満鉄」
「満鉄!南満州鉄道ですよ」
「プレサ型と言いましてね。本線上はあまり走ってなかったかもしれませんけども、まあ入れ替え用と言うか」
「ちょっとね。カラーリング的にちびっこ大好きな」
「そうです」
「機関車トーマス的な味も感じますけども、こうやって見ても細かく本当にリアルですね」「本当でしょう?」
「はい」

ミニサイズとはいえ、構造は本物のSLと同じ。走らせるには準備に時間がかかります。
ボイラーに小さな薪を入れて…

【やずミニSL博物館 山根徹 館長・野川キャスター】
「水の位置よしね」
「お。お。お。で、さっきの薪に着火」
「はい」
「煙が!」
「これに着火しますね」
「はい」
「しっかり火がついたら、石炭を少しずつくべていきますと。この石炭に火をつけるまではどうしてもね、薪が必要なんですよね」
「いやあー、ちゃんとSLの香りがしますよ」
「そうでしょ?年配の人がこの匂いをね、懐かしがりますよね。だいぶ火が」
「あ!燃えてる。燃えてる」
「こうやってしっかりと、石炭に火をつけるように」
「燃えてますよ」

石炭に火が回って、ボイラーに蒸気がたまれば、客車を連結して出発進行。
この日たまたま呉市から八頭町へ来ていた少年たちと一緒にSLを楽しみます。

≪汽笛≫ (出発)

小さな機関車ですが、最大で一度にこども15人まで乗ることができ、力強く加速していくんですよね。石炭の匂いを感じながら子供だけでなく、大人も楽しめそうです。

(到着)

【やずミニSL博物館 山根徹 館長・野川キャスター・子供たち】
「はい、ありがとうございました」
「おー、ブラボー。これはどうだった?」
「楽しかった」
「煙モクモク出てるのは、どうだった?」
「なんか、焚き火の火とは少し違う煙の臭いだったけど、なんか。臭かった」
「いい匂いじゃなかったんだね?そこはね」

ミニSLを走らせ終えた後は、石炭の灰をかき出し、ボイラーの中の煙管を1本1本清掃。
蒸気機関車を走らせるには、準備から片付けまでとても手間がかかります。

【野川キャスター・やずミニSL博物館 山根徹 館長】
「これはやっぱり根気がいる毎日じゃないですか?」
「そうですね。やっぱりこのSLに対する愛情でしょうね。やっぱりそれがないとですね、どうしてもね、おろそかになってきますからね。『好きこそものの上手なれ』と言いますけれども、好きだけではもう、それ以上なもんでしょうね」
「どうですか?(若桜鉄道と)共に未来へ進んでいくじゃないですけど」
「若桜鉄道、『やずポッポ』、派手さはないんですけどもね。
地道にですね、一歩一歩、歩んでいければいいなと言うふうに思います」


やずミニSL博物館『やずぽっぽ』
鳥取県・八頭町西谷
入館料 大人(高校生以上)200円 こども 無料

乗車体験
ひとり1回 100円 毎週土・日・祝日運行 ※20名以上で平日予約可