“バズる外交官”ジョージア大使が思い出映像捜索中!幼少期 東広島の保育所で仲間と歌ったジョージアの歌

9/12(木) 18:53

『バズる外交官』として知られるジョージアのティムラズ・レジャバ駐日大使。
日本との友好を深めるいまの活動の原点とするおよそ30年前に広島で過ごした幼少期のビデオを探しています。

≪Xより≫
9月7日、SNS上に投稿された1件の『捜索願い』

「おじいちゃんの家が空き巣被害にあって、運悪く、私たちにとって値段では測れない大切なビデオも道連れになったのです。その映像は私にとって極めて価値のある『史料』なのです。このXの投稿に最後の希望を託したいと思います」

投稿の主は…。
ジョージアのティムラズ・レジャバ駐日大使。
流暢な日本語でユーモア溢れる投稿が人気の人呼んで『バズる外交官』です。

【ジョージア ティムラズ・レジャバ駐日大使】
「いまは外交官としてジョージアの文化、ジョージアそのものの情報に関して日本で発信している。仕事の一環で。ある時に思い返してみたらあの時こうやって日本の保育所の仲間たちと(ジョージア語の)歌を歌ったと。いま大使になったからこそ余計に(幼少期の)そういうのをみて、こんなところからこういう私の活動が始まっていた、あるいは日本とジョージアの友好を確かめることができると」

今、大使が探しているのは広島大学の研究者だった父と4歳のころに日本に移住したころの忘れられない思い出が残されたビデオテープです。
まだ日本に不慣れな中、保育所の発表会で、ジョージアの歌を日本人の友達みんなが覚え歌ったのだといいます。

【ティムラズ・レジャバ駐日大使】
「これが(ビデオ)出てきたら長年の夢というか、長年の思いが晴れて一つ人生の中でスッキリしたものができる。逆に見つからないと人生でモヤモヤしてしまうような気がしますね」

そこで番組でも手がかりを求めて大使が幼少期を過ごした東広島市西条町を緊急取材。
しかし…。

【五十川記者】
「ここに保育所があったはずなんですが、駐車場です。全く当時の建物がなくなってしまっていますね」

【近くに住む人は】
Q:ここは元々保育所で合っている
「そう合っている。(なくなって)10年くらい経っていると思う」

通っていた保育所は2011年に閉園していました…。

それでも諦めず市内の保育所などに当時を知る人がいないかリサーチを続けると…。

「え~!…そうなんですか!その方とご連絡取ったりできますか?」

大使の手元に残る当時の写真にも写っている当時担任を務めていた渡邉さん。

【保育所時代の担任・渡邉芳枝さん】
「体格がすごくよくて、だけども絶対に自分の意思は曲げないという雰囲気はずっと持っていた」

大使の心に今も残るあの日の歌については…。

【渡邉芳枝さん】
「(日本語が話せない大使と)自分はどうしたらこの子と信頼関係が築けるかなと考えて年長になって発表会で、ジョージア語で歌えたらいいかなと思ったのが最初ですね。(大使の記憶に深く残っていて)とてもうれしいし、私は私でこの仕事で人とどう向き合ったらいいか考えさせられた部分なので、本当に大使がこんなに立派になられているのをみてうれしいし、会ってみたいなと思っている」

実は渡邉さんたち当時の保育士仲間たちの間でも大使の投稿を目にし、ここ数日、動いていたといいます。

大使に伝えると…。

【ティムラズ・レジャバ駐日大使】
「本当にありがたい…本当にうれしい。たとえビデオが見つからなかったとしても、こういう形で当時お世話になった先生方とこんな形で接点が持てるのは幸せです」

そして今日12日…。
【大使の同級生の母親】
「先生懐かしい!お元気でしたか30年ぶりですかね」

渡邉さんの呼びかけで大使の同級生だった女の子の母親が家に眠っていた思い出を持って訪れました。

【大使の同級生の母親】
「ビデオもあったんですけどねちょっと不安なんですこれ…ドキドキ!みたことないんですけど、西条保育所発表会って書いてあるので…」

自宅に唯一残っていたあの頃のビデオ。
しかし、デッキがなく確認ができていないのだといいます。

そこで取材班がビデオデッキを手配し、早速映像を確認…。

「アッ!照れてる照れてる」

およそ30年ぶりの映像で当時の姿を懐かしみます。
映像には大使の姿も…。

【当時のこどもたち】
「こぎつねこんこん…」

肝心の大使が探していたジョージアの歌をうたう映像は、このテープには入っていませんでした…。

【大使の同級生の母親】
「もうちょっと探さないといけないですね。これのあったところにはなかったんだよな~…絶対撮っていると思うんだよな~…」

【保育所時代の担任・渡邉芳枝さん】
「あの頃、園でといって別で撮った覚えがないので…2人で頑張ります…頑張りますから!みんなと連携して頑張ります何とか…!見つけます!待ってて~!

<スタジオ>
【コメンテーター:JICA中国 新川美佐絵さん】(青年海外協力隊などを経験し現在はSDGsの啓発活動を行う)
「きょう、たまたまJICAに外国から来日したばかりの中学生が職業体験に来てくれたんですけど、まだ日本語も難しいですし、学校の文化とかも難しいと思うんですけど、制度とかシステムだけじゃなくて、周りの人の温かさとか、サポートっていうことで、こんだけ人生に影響を与えるぐらいのことができるんだなっていうのをなんか、きょうたまたまこの特集を拝見して改めて思いました」