温かみのある木のテーブル!観光列車「昭和号」さらに野川キャスター感動の出会い 鳥取・若桜鉄道

9/18(水) 20:30

鉄道の魅力を熱くお伝えする野川キャスターの「てつたま」です。

【野川キャスター】
鳥取県東部にある第3セクター若桜鉄道を取材し、放送すること、今回で5回目。
ついに感動のフィナーレです。それでは…

【若桜鉄道 矢部雅彦 専務・野川キャスター】(前回の放送)
「あ、来ましたね。列車が」
「あ、隼号じゃないですか」

入構料を支払えば、駅の敷地の中を自由に見てまわることができる若桜鉄道の若桜駅。
数々の鉄道遺構や貴重な列車を存分に見て体感して、建設当時の様子に思いを馳せることができました。

今回は、構内に停車していた主力車両を特別に見せてもらいました。

【若桜鉄道 矢部雅彦 専務・野川キャスター】
「じゃあ、どうぞ」
「はい」

乗車したのは2018年に改装され、観光列車となった昭和号です。

【若桜鉄道 矢部雅彦 専務・野川キャスター】
「で、やっぱり特徴はですね。ここのちょっと窓枠見て頂きたいんですけど、ここに木枠がこうしてありますね」
「はい」
「これ。で、こちらからは外の景色を見る。それがまあ絵画を見ているような」
「ちょっと額縁みたいですね」
「そういうことですね。額縁ということで、こういうふうに全部の窓につけてあります。
で、もう一つの特徴は、吊り革。木でできている。で、これも木でできています」
「あ!おー。すだれ」
「夏はね、やっぱりいいですね。一番特徴はテーブルですね、テーブル」
「これ、いいですね」

木材を多く使った、温かみのある空間。
この車両をデザインしたのは、JR九州で新幹線『つばめ』や『かもめ』など多くの鉄道車両を手がけた工業デザイナーの水戸岡鋭二さんです。
昭和号のほかにも、八頭町の秋を表現したロイヤルレッドの八頭号。
若桜町の美しい自然を表現したブリティッシュグリーンの若桜号。
観光列車、3両は特別料金なしで乗ることができるんです。

【若桜鉄道 矢部雅彦 専務・野川キャスター】
「通勤通学。朝からこの車両で若桜鉄道、若桜線は動いていますので、そのあたりはですね、乗客の方々には喜んで頂いていると。高校生は通学に毎日使っていますけど、やっぱり、この車両で通っていたなあっていうのはね。思いがね、やっぱりあると思うんです。
こういった若桜鉄道ローカル線ですけど、守っていかないといけないなという気持ちで日々ね。頑張っているところですね」
「まぁ、でもやっぱりこれだけね、頑張っている姿を見ると、たくさんの人に乗りに来て欲しいと、私も思いますし。何か力になれたらいいなぁっていうところで。できる応援を続けていきたいなと思います」
「よろしくお願いいたします」

私、そして地域からも『応援』される若桜鉄道には、5000円支払うと駅構内の枕木に名前を入れることができる『枕木オーナー』という制度があります。
枕木に張られた白い板には、オーナーの名前が刻まれ、全国からメッセージが寄せられています。
実は私も、2年前にオーナーになっていて、この駅のどこかに野川と刻まれた枕木があるはず!

【若桜鉄道 矢部雅彦 専務・野川キャスター】
「いつですか?これ」
「これがですね。令和4年5月12日」(若桜鉄道枕木オーナー会員証を見せる)
「令和4年5月12日に来られたんですね」
「発行された。はい」
「ホームの前に大体、枕木オーナーになって頂いた方には、プレートをはめるんですよ」

ということで、ホームに戻って私がオーナーの枕木を探します。

【若桜鉄道 矢部雅彦 専務・野川キャスター】
「いっぱいあります。あ!かなりいい位置に。こちらです」
<野川キャスターのプレート発見・『若桜の鉄路を守りたい!』のメッセージ>
「若桜の鉄路を守りたい!」
「はい」
「ありがとうございます。間違いございません」
「メッセージを贈らせていただきました。ありがとうございます。良かったです。
やっぱりこう、なんかジーンときましたね、今ね。実際に目にすることができて」
「場所的にはどうでしたか?」
「いや、最高じゃないですか?感動です。ありがとうございます」
「あの一応、3年ってことになっていますので、これ(3年)経過しましたら、これを送ることになってるんですよ。綺麗に磨いて」
「あ!磨かないでください」
「え?」
「磨いていることになってますけど、是非引き続きよろしくお願いしたいと思います」
「はい、継続はさせて頂きたいと思いますけど、ただ一点、矢部さんにこの機をお借りしてお伝えしたいのは、磨かないでください。鉄粉ついていますから」

若桜鉄道、若桜線の締めくくりは駅構内にあるカフェでひと休み。
カフェの向かいにあるラウンジでかき氷を頂きます。

【野川キャスター】
「ブルーハワイ、本当に何年ぶりでしょう。いや、この時期はかき氷ですね。
暑かったから最高です。またね、このおばあちゃんちに来たようないい雰囲気。いい風情のこの若桜駅の中にいて、いただくと、おいしさひとしおですね」

郡家駅を出発して5回にわたってお届けしてきた若桜鉄道の魅力。
沿線の人口が減り続ける中、住民も自治体も知恵を絞って、地域に人を呼び込み、路線を次世代に残すためにたゆまぬ努力を続けています。