秋の夜長は読書!「不朽の名作」「話題の青春小説」などなど 上半期の売れ筋ベスト5を紹介 広島

10/9(水) 20:00

話題の商品やトレンドを紹介するコーナー。
今回のテーマは「2024年度上半期人気書籍ランキング」です。
秋の夜長に読んでもらいたい今話題の本を調べてきました。

訪れたのは、一般書・専門書から絵本・コミックまで幅広いジャンルが揃うジュンク堂書店です。今どんな本が読まれているのか、今年度上半期の売れ筋をランキングでご紹介します。

(中西敦子アナウンサー)
「では第5位お願いします」
(ジュンク堂書店 広島駅前店 三浦明子 店長)
「ダニエル・キイスの『アルジャーノンに花束を』です」
(中西アナ)
「『アルジャーノンに花束を』って不朽の名作みたいなイメージがあったんですけど」
(三浦さん)
「私もイメージとして、かなり若い頃に読んだというものがあったんですが、今、改めてSNSで紹介されて、新しい読み手の方たちに受け継がれているという本になります。知能が幼児なみにしかないチャーリーという男の子が手術を受けて天才的に脳が発達していく。そうなった中で、本当に知能が低かったことで不幸だったのかとか。人にとって大切なものは何かというのを考えさせられる作品になっています」
(中西アナ)
「あらすじを聞いただけでもすごく奥が深そうだなと」
(三浦さん)
「そうですね。こういう本が今、改めて読まれるというのは、やはりいつの時代も人にとって大切なものって変わらないんじゃないかなっていう。それをすごく表現しているんじゃないかなという風に思います」

第4位は、女性皇族として初めて海外で博士号を取得した彬子女王殿下の留学記『赤と青のガウン』です。

(三浦さん)
「生まれて初めて一人で街を歩いたのは日本ではなくオックスフォードだった。留学記として読むのも楽しいですし、一般の私たちと皇族の違いみたいなものも書かれているので」
(中西アナ)
「プリンセスの留学記ってことですもんね」
(三浦さん)
「すごくそういった目線で見ていただくと楽しめる本になると思います」

(中西アナ)
「では第3位は?」
(三浦さん)
「ガブリエル・ガルシア=マルケスの『百年の孤独』です。コロンビアの実際には無い村を舞台に、村が繁栄して、退していって最終的にはなくなるという百年間を描いているんですけれども。正直ですね、書店員としては、もちろん読んでくださいと言いたい所なんですけれど、かなり難しくもあります」
(中西アナ)
「本の厚さがかなり分厚いじゃないですか。長編小説の魅力って三浦さんはどんな所だと思いますか?」
(三浦さん)
「私の中では、本を読むというよりは本に挑むという。普段から本を読まれない方が急にこういう本を読むと、ちょっと難しいなって思われるかもしれないんですけれども。段階を踏んでいくことによって、こういう本が面白いと感じるようになると思いますので、こういう本が、今、この時代に売れるというのは、すごくいい傾向だなという風に思います」
(中西アナ)
「ちょっと私、普段あまり本を読んでいないので、修行してこの本に行こうと思います」
(三浦さん)
「そうですね。これを読み始めたら多分すぐ挫折するような気がします」

そんな私にぴったりの本が第2位にランクイン!2024年本屋大賞受賞作『成瀬は天下を取りにいく』です。

(三浦さん)
「成瀬という女子高生がM-1に出場するとか、色んなことに挑戦しながら、どんどん成長していく過程が描かれていて。コロナ禍の状況とかも描かれているので、すごくリアルに想像ができて、読みやすい本になっていると思います」
(中西アナ)
「表紙もポップな感じで、すごく手に取りやすい。こちらを読んで第3位の『百年の孤独』に挑むというのも」
(三浦さん)
「まさにそうですね」
(中西アナ)
「見えてきました。自分の中で段階が」
(三浦さん)
「さすがです。いつかね、『百年の孤独』にたどり着く日をお待ちしております」

2024年度上半期人気書籍ランキング。
栄えある第1位発表の前に…

(中西アナ)
「今年も出てますね」
(三浦さん)
「はい。第14回になります広島本大賞がつい先日発表されたばかりになります。
こちらの2作になるんですけれども。アンガールズ田中さんが書かれた『ちょっと不運なほうが生活は楽しい』。こちらエッセイになっていまして、田中さんがご自分の事とか色んな事を書かれているものになるんですけれども…もう1つが『土と人と種をつなぐ広島』。
なかなか、広島の土地で作られているものとか知っているようで知らない事多くないですか?」
(中西アナ)
「そうですね。広島で作られているもの…広島菜っていうイメージ」
(三浦さん)
「もちろん広島菜の事も書かれてはいるんですけれども。何気なく食べているものがどういう風な工程で作られていて、誰が作っていてとか。是非これを読みながら広島菜のお漬物を食べていただければ嬉しいなと思いますね」
(中西アナ)
「改めて広島の美味しいものに気が付くきっかけにもなりますよね」
(三浦さん)
「そうですね。もっともっと広島を好きになっていただけたらいいなという風に思います」(中西アナ)
「では、栄えある第1位は?」
(三浦さん)
「Gakkenから出ている『地球の歩き方 広島 2025~2026』です」
(中西アナ)
「こちらは出版される時かなり話題になりましたよね」
(三浦さん)
「そうなんです。広島の人って、やっぱり広島大好きなので、地元にいる方たちがすごく期待して待っていた本じゃないかなという風に思います」
(中西アナ)
「広島生まれ広島育ち、中西読みます」
(三浦さん)
「ほんとに広島に住んでいて育った中西さんでも知らない場所ってたくさんあると思うんですよ。普通だとガイドって、外から来られる観光客の方だったりとか、海外の方だったりが多いんですけれども、圧倒的に広島は広島に住んでいらっしゃる方が購入されていると思いますね。なので、広島に住んでいる方が『地球の歩き方 広島』を手に自分たちの知らない広島を発見していくという意味でも、すごくいいガイドになっていると思います」
(中西アナ)
「これは面白いですね。広島県民こそ一度手に取るとやめられない」
(三浦さん)
「もう読み物だと思います。ここまで来ると」
(中西アナ)
「縁側に座って月を観ながらゆっくり読みたいような」
(三浦さん)
「いいですね。お団子とか食べながらね」
(中西アナ)
「まぁ、うちアパートなんですけど」
(三浦さん)
「窓を開けましょう」
(中西アナ)
「窓開けます。窓開けて月明かりに照らされて読みます」
(三浦さん)
「ぜひ」