「逮捕したのは身代わりの男だった」ベトナム国籍の2人を容疑者隠避などの疑いで逮捕

10/18(金) 20:45

広島県警は、今月14日に酒気帯び運転で事故を起こしたとして逮捕したベトナム国籍の男が、実際に事故を起こした男の身代わりだったとして誤認逮捕を認めるとともに18日夜、2人を犯人隠避などの疑いで逮捕したと発表しました。

ベトナム国籍の会社員グエン・バン・ホアン容疑者(24)は今月14日、福山市内の市道で酒気帯び運転して縁石に衝突。そのまま逃走したとして道路交通法違反容疑で逮捕されていました。

警察は、グエン容疑者を広島地検福山支部に送検しましたが、地検の捜査でグエン容疑者は実際に事故を起こしたベトナム人技能実習生の身代わりだったことがわかったということです。

これをうけ、警察は、グエン容疑者を18日午後7時過ぎに一旦釈放したうえで午後7時半に「犯人隠避の疑い」で逮捕。また、実際に事故を起こしたベトナム国籍の技能実習生ギエム・ディン・ホアン容疑者(24)を14日夜の事件の容疑者(道交法違反容疑)として逮捕しました。

18日夜、急きょ今回の事件を発表した県警の説明によりますと、グエン容疑者はギエム容疑者の逮捕を免れさせるため、事故のあった14日午前0時半頃、ギエム容疑者が着ていたTシャツに着替えるなどして福山東署に出頭して「犯人は自分だ」とウソの供述をし、対応した警察官は、事故を起こした車がグエン容疑者名義のものだったことや服装が類似していたこと、飲酒運転を認めたことなどからウソの供述を信用し、グエン容疑者を逮捕したということです。

グエン容疑者とギエム容疑者は知人で、なぜグエン容疑者がギエム容疑者の身代わりになったのかなど、詳しい動機はまだ明らかになっていません。

今回の誤認逮捕について福山東署の内田広秋副署長は、「誤認逮捕であったことは事実であり、真摯に受け止めている。事案の真相解明とともに誤認逮捕に至った経緯を確認し、客観証拠による疎明を徹底して再発防止に努めます」とコメントしています。