衆院選・注目の広島4区 区割り変更で大票田 東広島市・呉市が1つの選挙区に 与野党2人の前職が初対決

10/22(火) 18:29

投開票がいよいよ今週末27日に迫った衆議院選挙。
激戦が展開されている注目選挙区の1つが広島4区です。
選挙区の区割り変更の影響を大きく受け、かつては異なる選挙区の与野党2人の前職が初めての対決となっています。

【自民党・前職 寺田稔候補(66)】
「政治改革の問題も触れないわけにはまいりません。我々自民党の問題としても、大きく深い反省の上に立ち、しっかりと公明党とスクラムを組みながら政治改革を進めてまいります」

【日本維新の会・前職 空本誠喜候補(60)】
「皆さんのための政治がもう一度、確立できるかどうかの本当に大切な選挙なんです。政治とカネの問題、メスを皆さんと一緒に入れていきましょう」

今回の衆議院選挙から適用されている小選挙区の区割り変更。
その影響を大きく受けた4区は、これまでの旧4区と旧5区が統合される形で、それぞれの選挙区の大票田だった東広島市と呉市が1つの選挙区に含まれました。
これにより、これまで選挙区が違った与野党2人の前職が、一騎打ちで激しい選挙戦を展開しています。

【自民党・前職 寺田稔候補】
「やはり政治が安定しなければ、政策を前に進めることはできません。この自公連立政権の継続、衆議院選挙ですから、政権選択選挙とも呼ばれておりますが、当然、これからもこの路線を続けて政策を担わせていただきたい」

これまで旧5区で6回の当選を果たしてきた自民党・前職の寺田稔候補。
お膝元・呉市の個人演説会では会場を埋め尽くした支援者を前に地元の発展への貢献を強調し、地盤固めを図ります。

【自民党・前職 寺田稔候補】
「我々自民党全体に対する逆風というのは確かにあって、なかなかその意味では厳しい中での選挙戦ではございますが、何とかこの地区については一定の成果が出せるのではないかと期待しております」

一方、区割り変更によって新たに挑む地域では、7選を目指すベテランも知名度は低く、こまめに街頭に立ち、支持を訴えます。

【自民党・前職 寺田稔候補】
「ぜひとも皆様とともに、伸びる東広島市、そして世界に輝く東広島市、ともに作ってまいりたい。ここで政局が揺らいでしまっては政策を前に進めることはできません」

無党派層も多いとされる大票田・東広島市。
厳しい戦いが予想される中「政治とカネ」への逆風を和らげることに苦心しています。

【自民党・前職 寺田稔候補】
「裏金問題、党全体として反省して、きちんと再発防止を図っていくと、しかも一過性ではなく継続してやらないと意味がありませんね。政策活動費どうするか、まだ結論は出ていないわけですよね。わが党の公約では廃止、将来の廃止も含めて考えるんだと書いてますけど、しっかりと検討していくと」

【日本維新の会・前職 空本誠喜候補】
「本当に難しい難しい戦いとなります。しかしながら…このふるさとで、まず一声をあげたいと思い、この場所を選ばせていただきました」

3度目の当選を目指す日本維新の会・前職の空本誠喜候補。
東広島市をはじめとした旧4区を地盤としてきましたが、新たな選挙区となった呉市は生まれ故郷です。選挙戦では故郷・呉市音戸町で第一声をあげ地元出身をアピール。
地元の課題をあげ、新たに加わった地域への浸透を図ります。

【日本維新の会・前職 空本誠喜候補】
「訴えたいのは製鉄所跡地の問題。増強してもいいけど、新たな防衛産業をつくろうじゃないか、そして、電力供給基地も一緒に…新しい災害拠点化、観光拠点化を築いていきたい」

地域の課題に向き合ってきた前職としての取り組みもアピールしながら、大臣経験者という強力な対立候補の地盤をくまなく回ります。

【日本維新の会・前職 空本誠喜候補】
「今回の選挙、政治とカネの問題、会計処理の問題、不正だらけの政治、これをただすか、たださないか、みなさんがしっかりとNOを突きつける大切な大切な選挙なんです」

今回の最大の争点…政治とカネの問題でも追求を強める空本候補。
野党支持層の受け皿として票を取り込めるかが勝敗を大きく左右します。

【日本維新の会・前職 空本誠喜候補】
「今回、自民党候補と私の一騎打ちとなりました。それで期待が大きいと感じていますし、序盤戦は組織票固めした方が強いと思います。これからこの週末にかけて追い上げ、追い越し、戦っていきたいと思っています」

「政治とカネ」をめぐる自民党への逆風、そして区割り変更によって広がった選挙区での戦いもカギを握る広島4区。
前職どうしの一騎打ちにどのような審判が下されるのか有権者の選択が注目されます。